「多人種もの傑作短篇選」(ジャック・ロンドン)
目次
概要
2011年発行、
「多人種もの傑作短篇選」(ジャック・ロンドン)。
(訳者:辻井栄滋・芳川敏博)
ジャック・ロンドン多人種もの傑作短篇選 London, Jack
短篇は8篇でなっている。
これらの短篇は
現実の出来事や人物をモデルにしているのだろうと思う。
舞台は
小笠原、横浜、ハワイ、タヒチなど。
中国系の人物が多く取り上げられている。
ハンセン病関連も2篇ある。
冒頭の1篇は
小笠原・父島のことが書かれている。
タイトルは「Bonin Islands」。
「比類なき侵略」は細菌で中国を滅ぼす話。
なんだか、コロナを彷彿させる。
先見の明があったのだろうか。
実際には、コロナで中国は滅ばなかったが。
「Bonin Islands」
1893年に、
アザラシ狩り船員として来島したときのこと。
Ⅰは小笠原の歴史や自然の概略、
Ⅱはアザラシ狩り船隊が来た時の様子。
Ⅱでは島民が船隊との商売で儲けたこと、
島内でのトラブル、和解などが書かれている。
この時、一時は物価が高騰したようである。
これは
かなり実話に近いのだろうと思う。
目次
小笠原諸島にて̶̶
一八九三年、アザラシ狩り船隊の一件
人力車夫堺長(さかいちょう)と妻君と、
二人の息子の話
さよなら、ジャック
支那人(シナーゴウ)
ハンセン病患者クーラウ
椿阿春(チュン・アーチュン)
比類なき侵略
阿金(アー・キム)の涙のわけ
訳者あとがき
参考
前の記事へ
次の記事へ