夜明・湾岸道路一周での自生植物(64)ヤナギバモクマオ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(64)ヤナギバモクマオ(イラクサ科・広域分布種)
かつては
オガサワラモクマオとして固有種とされていました。
近年は、
広域分布種のヤナギバモクマオとされています。
ただ、他地域のものとやや違いがあるようなので、
また見解が変わることもあるかもしれません。
ヤナギバモクマオは
株立ち状の常緑低木です。
花期は3-4月です。
雌雄同種ですが、
穂状花序ごとに雌雄が分かれます(雌雄異花)。
父島でよく見るのは、擁壁の隙間や崖地です。
明るい沢筋などでも見ることはあります。
小笠原群島では
父島列島や母島などに分布します。
このルート沿いでは、
夜明道路沿いの崖地や擁壁でまとまって生えています。
小笠原でイラクサ科自生種は
本種も含め複数種あります。
固有種はセキモンウライソウのみです。
和名
ヤナギバモクマオは「柳葉木苧麻」書きます。
ヤナギバ(柳葉)は
ヤナギの葉に似て細いということ。
モクマオ(木苧麻)は
木になるカラムシ(マオ・苧麻)という意味です。
カラムシは
植物繊維を取るために栽培されています。
実際の様子
環境
旭山付近
擁壁の割れ目から出ている個体群
株立ち状に生えています
同
雄花
複数の雄花序
花序全体が赤味を帯びています
花序に多数の雄花がつきます
1つの花は花被片4,おしべ4
雌花
複数の雌花序
白っぽい色
花序に多数の雌花がつきます
1つの花には花被片2が合着し花被筒となり、
白い柱頭が複数出ています
葉
葉のつきかたは対生
葉の形は卵型に近い広めの形
先は鋭頭、縁は鈍鋸歯
表面はざらつき、粗毛があります
かゆみ
本種に腕や足の皮膚が触れると、
ややかゆみがしばらく残ります。
葉などにつく粗毛のせいでしょうか?
かぶれるほどではないので、
それほど気にする必要はないかもしれません。
でも敏感肌の方は注意した方がいいでしょう。
掌で触る分にはかゆみは感じません。
ツアーでは
ヤナギバモクマオは
擁壁や崖地によく生えています。
そのため道路沿いで見られます。
地味な植物で、あまりツアーで紹介はしていません。
見たい方はリクエストしてください。
道端で見られるるので、各種ツアーで紹介できます。
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