夜明・湾岸道路一周での自生植物(71)シマオオタニワタリ
目次
初めに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどあります。
1種類ずつ、特徴や見られる場所を紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(71)シマオオタニワタリ概要
シマオオタニワタリ(チャセンシダ科・広域分布種)は
常緑で大型のシダ。
葉は放射状に広がってのび、
長さは1Mにも達するほどです。
岩上・樹上に着生していることが多いですが、
地上部でも出ています。
大型の葉で特徴があるので、
他種との見分けは容易です。
小笠原では、ほかに似た種はありません。
ただし葉が小さいうちは、
ややホソバクリハランに似て見えたりもします。
父島の林内では、それほど多くはありません。
ノヤギの食害の影響が多いためです。
ノヤギのいない集落エリアでは
群生して生えているのを見ることがあります。
小笠原では人が食べる風習はないようですが、
新芽は食用にもなります。
僕は西表で食べました。
小笠原での分布は
父島列島、母島列島などです。
この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、
夜明道路で、樹上着生と岩上着生がわずかにあります。
ちなみに
ヒメタニワタリは母島に分布し、
本種とは全く似ていません。
ヒメタニワタリ: マルベリーの日記&小笠原情報箱 (seesaa.net)
ヒメタニワタリ | 自然環境・生物多様性 | 環境省 (env.go.jp)
和名
シマオオタニワタリは「島大谷渡(り)」
タニワタリは、
谷間の樹林内で樹幹や岩上に着生している様子が、
「シダが谷を渡っている」とされたことのようです。
南西諸島や小笠原などに分布するので、
シマオオタニワタリですね。
実際の様子
夜明道路沿いで、樹上に着生した個体
夜明道路沿いで、岩上着生した個体
葉は放射状に広がってのび、
長さは1mにも達するほど
岩上に群生している様子
住宅のパイプと壁の継ぎ目に生えている状態
胞子嚢群は裏面の葉脈にそって、
中肋から葉縁の中間ほどまで線形につきます
胞子嚢群
同上 拡大
見るには?
葉が大きく目立つシダです。
ノヤギの食害があり、
ルート上では、自生しているところが少なめです。
とはいえ、各所でぽつぽつと生えています。
リクエストがあれば、各種ツアーで紹介は可能です。
興味のある方はお伝え下さい。
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