「小笠原村戦跡調査報告書」(小笠原村教育委員会)
目次
概要
2002年発行、
「小笠原村戦跡調査報告書」(小笠原村教育委員会)。
(非売品、村のPDF公開もないようだ)
軍事関係の経緯や個別の戦跡が
まとめられている。
僕は現地調査員として、父島戦跡調査を手伝った。
(緒言に名前の記載あり)
(2023年時点)
公開されてから20年以上経た。
戦跡については、多少の漏れはあるが、
主要なものは網羅されていると考えられる。
本書の発行以降、
父島・母島で整備された箇所がいくつかできた。
しかし、
ほとんどは当時のまま放置状態が続く。
貴重な火砲が年々劣化が進む。
幸い、
壕(洞窟陣地)はそれほど崩落が進んではいない。
目次
序文
例言
1.小笠原諸島の概要
2.小笠原諸島の歴史
3.小笠原諸島軍事関係史
4.小笠原におけるエコミュージアムの可能性
5.総括
(1~5までで全44ページ)
付録:戦跡調査票
父島(陸軍29・海軍29)、
母島(陸軍1・海軍21)
(ページの記載なし)
注意点
この報告書が発行以降、
森林生態系保護地域のルールにより、
規制がかかったエリアがある。
歩行が不可になったところや、
ガイド同行が必要なルートもある。
小笠原諸島森林生態系保護地域:関東森林管理局 (maff.go.jp)
利用の際はご注意いただきたい。
利用に際しては
下記の記事を参考にされたい。
利用の可能・不可なども記載している。
戦跡を見たい方は
ツアーに参加されることをおすすめする。
戦跡の保全と史跡指定
ほとんどの戦跡は依然放置が続く。
壕が多いので、安全対策には費用がかかるだろう。
しかし、その壕の中に、
当時の火砲が残る日本ではかなりレアな場所。
ぜひいくつかは保全措置を取っていただきたい。
国内でも、
壕を活用している事例はいくつもある。
近年、
奄美大島では戦跡が国指定史跡となた。
小笠原の戦跡も十分その価値はあろうかと思う。
ぜひ、保全と史跡指定について、
小笠原村教育委員会で頑張っていただきたい。
参考図書
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