小笠原マルベリー

ムニンハマウドの花・・白の小花が半球状に


 

概要

 

2021年2月初旬、公園の植栽地にて、

ムニンハマウド(セリ科・固有種)が

花を咲かさていました。

 

花期がかなり早いですね。

普通、自然分布の場所では花期は4-5月ぐらいです。

 

本種は海岸性の多年草で、

草丈は花期に花茎がのびると1.5ⅿぐらにまでになります。

 

分布は父島と母島(属島含む)です。

ただし父島はノヤギの食害の影響で、

かなり自生地も少なく、個体数も少なめです。

父島で行きやすい場所では

小港や宮之浜でわずかに見られる程度です。

 

小笠原でセリ科自生種は本種のみです。

本種は同じ科のアシタバに似ていますが、

食用利用はできません。

 

 

 

 

和名

 

ムニンハマウドは「無人浜独活」と書きます。

小笠原自生(ムニン)で、海岸性植物(ハマ)、

見た目が独活(ウド)に似ているところから、

ムニンハマウドですね。

 

 

 

 

全体

 

花茎のない状態

 

花茎のある状態

 

 

 

 

半球状の複散形花序から小花が多数ついています。

 

小花のサイズは径5㎜以下

 

花は白、5弁で、

おしべ5、めしべの花柱・柱頭2です。

めしべ基部には柱下体2があります

 

花には、花弁やおしべのある雄性期と

めしべだけになる雌性期があります。

 

 

 

 

 

  

葉のつき方は1-2回3出羽状複葉。

 

形は先のとがった長楕円形。縁には鈍鋸歯があります。

先端の頂小葉は3-5裂します。

 

 

 

 

見るには?

 

父島では小港や宮之浜で生えています。

(宮之浜で出て来ない年もあります)

ご自分で行ける場所です。

 

景観ツアーでご紹介したりします。

 

自然景観(島内観光)ツアー

 

植栽は大神山公園にあります。

ヒメツバキの谷付近、お祭り広場・おもてなし花壇など。

こちらはも花をつけます。

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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