夜明・湾岸道路一周での自生植物(47)シマホルトノキ
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夜明・湾岸道路一周での自生植物(47)シマホルトノキ
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
(47)シマホルトノキ(ホルトノキ科・固有種)
シマホルトノキは父島の代表的な高木性樹木です。
幹まわり5m以上の巨木になるものもあります。
大木になってくると、幹にこぶができたり、板根が発達したりし、
独特な樹形になります。
花期は6-7月頃です。
花盛りになると、周辺にかなり甘ったるい匂いがただよいます。
セイヨウミツバチモかなり集まり、ブンブンと羽音が聞こえてきます。
分布は父島、兄島、弟島、母島などです。
より湿性な土壌のいい高木性樹林を好むようですが、
父島では乾性低木林内でも、少し生えてはいます。
このルート沿いでは、
夜明道路沿いの高木性の樹林でところどころに生えています。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
小笠原ではホルトノキ科自生種は本種とチギの2種です。
ただし、チギは火山列島のみに自生し、
小笠原群島では本種のみが自生します。
和名
シマホルトノキは、強いていえば「島ホルトの木」と書きます。
意味は島に生えている、ホルトガル(ポルトガル)の木です。
語源としてホルトというのはポルトガルのことで、
オリーブと混同されたという説があります。
確かに果実はやや似ていますね。
大きく成長すると、幹にこぶがでやすいので、
島では「コブノキ」とも言われます。
(父島ではコブのある個体は少なめ)
幹
この樹は、ある程度大きくなると、板根が発達します。
さらに大きくなると、地上に近い幹にコブが出やすくなります。
ただし、
父島ではコブのあるようなものは、あまり多くはないです。
特に山道・歩道沿いではわずかしかありません。
花
花期は6-7月頃。
花は総状花序の先に、黄白色5弁花です。
花冠の形が、
冠のように丸まって見えるので、一見、5弁花には見えません。
でも花弁は1つずつ分かれています。
花が落ちたときに地面を見ると、花弁が1つずつばらけて落ちています。
花弁の先は糸状に細裂しています。
花弁の隙間から見える緑のものは萼片の色です。
おしべは多数(5の倍数?)、めしべ1です。
おしべの先は2裂していて、よく見るとくちばしのようです。
葉
葉は縁に低鋸歯があります。
夏を迎える前に、紅葉して落葉する葉がそれなりにあります。
半落葉樹という感じです。
果実
果期は11月頃から
直径1cmぐらいの縦長の球形の果実。
落ちてすぐは外の果肉が濃緑です。
そのうち果肉が取れて、小ぶりな種だけになります。
(果肉の部分は食用になります。)
この果実・種は
アカガシラカラスバトの餌となっています。
見るには? ツアーでは?
おもに高木性の樹林で生えています。
森歩きや千尋岩で紹介します。
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