シマザクラとマルバシマザクラの違い
目次
シマザクラとマルバシマザクラの違い
概要
小笠原群島では
シマザクラとマルバシマザクラが自生しています。
この仲間は類縁種が知られていません。(特殊固有系)
ただし、別な研究成果では、
アジア大陸内陸部の草本種が拡散したことを示唆しています。
そして、祖先種が小笠原にたどり着いたのち、
固有に進化し、木本化、種分化が生じたようです。
海洋島木本種の進化に注目したシマザクラ属(アカネ科)の系統解析と分類学的再検討
父島では
混生したり、隣り合って生えている所はほとんどないかと思います。
見た目の違いは、
葉の形がかなり違うので、区別をつけやすいです。
ただし、シマザクラでやや丸まった葉のものもあります。
花の形はほぼ同じように見えます。
ではこのあと、
両種の違いでわかりやすいものを紹介していきます。
花期
シマザクラは7-9月頃と、マルバは5-7月頃で、ずれています。
つまりマルバの方が花期が夏前と早めです。
分布
シマザクラは父島・母島列島のか各島に、
マルバは父島、母島、向島などと、マルバの方が自生地が少ないです。
父島でも、
シマザクラは広範囲にあちこち生えていますが、
マルバは海岸付近の崖地などに限定されます。
葉の形
シマザクラの葉は披針形です。
南島などで、やや丸みのある葉の個体もあります。
マルバは丸っこく卵形-広卵形
樹形
シマザクラは1-2m程度の低木。
場所によっては50cm程度の小低木のものもあります。
大きめの個体は分枝も複数。
マルバは小低木で樹高50cm程度のものがほとんど。
分枝はあまりない。
父島で見るには?
シマザクラは林内や道路沿いにポツポツと生えています。
自分で見つけるのはやや難しいかもしれません。
景観ツアーや森歩きでご紹介します。
マルバは見やすい場所は小港ぐらいです。
ここは自由に訪れることができます。
ただし、崖地に生えているので、近づくのは困難です。
ツアーでは景観や森歩きで訪れる事があります。
前の記事へ
次の記事へ