小笠原マルベリー

ピンクの小花、アレチヌスビトハギ


 

概要

 

’21/8月下旬、夜明道路の道沿いで、

アレチヌスビトハギ(マメ科・外来種)の花が、

咲いていました。

 

父島では

8-10月ごろに花をつけているようです。

 

本種はマメ科の一年生草本です。

この時期は

道端に雑草のようにしげっていました。

一年草ゆえ、

冬場は枯れて姿を消しています。

 

見つけた場所以外では、あまり見ないので、

それほど広範囲に野生化してはいないかと思います。

 

 

 

 

和名

 

アレチヌスビトハギは「荒地盗人萩」。

 

果実が盗人(ヌスビト)の足跡に似てるから、

ということです。

 

荒地(アレチ)とは、

道端や荒れ地などの条件がよくないようなところでも、

生えることからでしょう。

 

アレチヌスビトハギ – Wikipedia

 

 

 

 

 

花の様子

 

 

道端で雑草のように密生して生えています。

 

あまり立ち上がらずに生えているので、

せいぜい50-60cmほどの高さ。

 

花は紅紫色で、5弁の蝶形花です。

 

上側の旗弁下側に、緑のアクセントが2つ、

蜜標でしょう。

下側の花は2重に重なり、翼弁2,竜骨弁2。

おしべ10、めしべ1。

 

花を横から見たところ

 

おしべ10とめしべ1がのびています。

おしべは9と1に分かれています。

9は癒着して筒状になり、

先の方だけが9に分かれています。

 

 

3出複葉の葉も特徴的です。

 

 

 

 

果実

 

豆果は節果で、3-5小節果に分かれます。

ここでは、

小節果は3-4が多く見られました。

 

アレチヌスビトハギ果実は粘着性

 

 

 

 

 

見るには?

 

僕が知っている夏場に確実に見られる場所は、

夜明道路オガグワの森付近の道端です。

 

そこ以外にはよく知りません。

 

その場所も草刈りされるので、

草刈り後はみな刈り取られてしまいます。

 

それでも毎年同じ場所に生えてきています。

 

 

小笠原で見られる維管束植物(種子植物・シダ)

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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