モンステラ(ホウライショウ)の肉穂花序
目次
モンステラ(ホウライショウ)の肉穂花序
概要
’21/10月初旬、
モンステラ(サトイモ科・外来種)の肉穂花序を見つけました。
場所は小笠原中学校の校舎前の庭です。
モンステラは観葉植物としてよく栽培されているので、
人家周辺で見かけます。
しかし、この花序はめったに見ません。
この肉穂花序は、熟すと食用利用できます。
ヨーグルトっぽい味です。(味は好みが分かれます)
時々、農協の直売所で販売されていることがあるようです。
本種は常緑多年草でつる性です。
大型で独特の切れ込みのある葉をつけるので、
おもに、観葉植物として、人家や農地で栽培されています。
葉は南国のイメージも合うようで、
イラストなどのモチーフとしてよく使われています。
ポトスは野生化個体をよく見ますが、
モンステラの山中での野生化個体はさほどないかと思います。
なお、小笠原では、
サトイモ科自生種はありません。
肉穂花序とは?
肉穂花序は穂状花序の花序が多肉質になったものです。
サトイモ科の植物などに見られます。
多肉質な太い花軸に多数の小花を直接つけます。
肉穂花序は、
複数の雄しべと複数の雌しべからなります。
花の外側は大きな仏炎苞に包まれています。
花序は下部分は雌花、上部分は雄花で、
咲き始めは雌性期の雌性先熟。
雌性期には仏炎苞がゆるみ肉穂花序が露出します。
和名
モンステラ(モンステラ・デリシオサ)は学名からの名称です。
和名はホウライショウというようです。
ホウライショウは「蓬莱焦」と書きます。
意味合いとしては
「蓬莱」は神仙の地をさし、「蕉」は芭蕉のことのようです。
実際の様子
全景
中心部に肉穂花序がのびています
肉穂花序
まわりの茶色っぽいものが仏炎苞
肉穂花序近景
花序は下部分は雌花、上部分は雄花で、
咲き始めは雌性期の雌性先熟。
葉は単葉ですが、
深裂が入ったり、穴が空いていたりします
深裂があるため、羽状のようにも見えます。
見るには?
人家などで植栽されています。
山中に野生化している個体はほとんどありません。
そのためツアーで紹介することはほとんどありません。
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