夜明・湾岸道路一周での自生植物(65)オガサワラモクレイシ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(65)オガサワラモクレイシ(マチン科・固有種)
常緑中高木の
オガサワラモクレイシ(マチン科・固有種)。
父島・東平などでは
ぽつりぽつりと生えています。
ただし、目立つ特徴のない地味な種なので、
注目されることもほとんどありません。
花も小さく、かなり地味です。
父島では
中央部山地の林縁や明るい林内に自生しています。
小笠原では
父島、兄島、母島に分布します。
このルート沿いでは、夜明道路沿いで、
わずかに2本だけ確認した程度です。
1本は花をつけた痕跡もありました。
小笠原でマチン科自生種は本種のみです。
本種は固有種です。
和名
オガサワラモクレイシは
「小笠原木茘枝」と書きます。
小笠原に自生するモクレイシ(木茘枝)という意味です。
モクレイシはニシキギ科で、
オガサワラモクレイシはニシキギ科で、科が違っています。
小笠原に自生するモクレイシに似ている種、
というとらえ方の方がいいですね。
モクレイシというのは
ツルレイシ(ニガウリ)と赤い種子が似ていることから。
ツルレイシは果実形がレイシに似たところから。
ややこしいですね。
実際の様子
夜明道路沿いの個体 まだ低木状
東平などでは小高木状で生えています
集散花序に花をつけます
いっせいに咲くような感じではなく、開花はばらけます
花期は図鑑によると、11-2月頃のようです
花期はかなり幅があるように感じています
花は一年中見れるような気もしています。
こぶりの花で淡緑色5裂
花が小さいので、開花していても目立ちません
花は淡緑色5裂、
おしべ5、めしべ1で柱頭は丸くなっています
花冠の縁やおしべ・めしベ付近は白毛がつきます
葉は対生、楕円形で、全縁
表面はつやがあります
葉はなにかの菌の影響か
黒ずんだものが多いです
樹皮は灰褐色
細かく切れてはがれやすいようです
ツアーでは
オガサワラモクレイシは
見つけるのも苦労するかもしれません。
東平では小高木に育った個体が
比較的まとまって生えています。
地味な植物で、
あまりツアーで紹介はしていません。
見たい方はリクエストしてください。
東平は森歩きのツアーで訪れます。
入林パスが必要なルートなので、
観光の方はガイドツアーで行ってください。
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