南島で爆発的に広がる外来種・ジュズサンゴ
目次
概要
赤い果実が特徴的な
ジュズサンゴ(ヤマゴボウ科・外来種)。
父島で各所に野生化しています。
背丈は50-100㎝ぐらいです。
群落をつくって広がっています。
一年中、花も果実も見られ、
花期・果期が明確ではありません。
本種は、
もともと、明治時代に小笠原に入ってきました。
(何かに紛れて入ったよう)
ジュズサンゴ: 小笠原諸島の外来植物 (cocolog-nifty.com)
小笠原での分布は
父島列島や母島などです。
この5-6年で、
南島にも爆発的に広がっています。
今後どうなるか心配です。
小さな果実が大量につくので、
実生での繁殖も盛んなのだろうと思います。
また陸鳥にとってのいい餌資源なので、
それで分布を広げていることも考えられます。
和名
ジュズサンゴは「数珠珊瑚」です。
数珠のように連なり、
アカサンゴのような真っ赤な果実が由来です。
本種の様子
赤い果実がすずなり
遠目でも目立ちます
たいがい花も果実も両方ついています
果実は小ぶり(直径5mm以下)な液果で
総状花序に鈴なりに大量につけます
総状花序に多数の花をつけます
花は小柄で白いのであまり目立ちません
花冠の先の方はやや赤みを帯びます
花弁のように見えているのは萼片
萼片4、おしべ4、めしべ1
葉は互生
葉先はやや尖ります
茎(幹)は直径1㎝以上の太さに
南島の広がり(’22/12月)
南島では
以前からぽつぽつと生えてはいました。
この5-6年で、
爆発的に広がりを見せています。
はじめのころは
西尾根南側に群落があった程度です。
クサトベラの下の陰っぽいところで生えていました。
その後、
日当たりのいいところでも見られるようになりました。
現在は
東尾根やドリーネ内部にも爆発的に広がっています。
まだ北部は散発的ですが、
これから一気に広がる可能性はあります。
本種は多年草のようですが、
茎が木質化して小低木のようです。
一度侵入すると、
その場所をずっと占有してしまいます。
なかなか困った状況です。
集中的に駆除が必要な状況です。
支庁さん、
ぜひ、来年度、作業の予算付けをお願いします。
南島の様子(’22/12月)
東尾根上の群落
西尾根上の群落
西尾根内側の群落
ドリーネ内 陰陽池付近群落
ドリーネに面する崖地の群落
見るには?
父島では集落付近の道端各所に野生化しています。
花も果実もほぼ年中見られます。
外来種なので
ツアーなどで紹介することはほとんどありません。
興味のある方はお知らせ下さい。
なお
山中で野生化しているところはあまりありません。
南島ではルート沿いでも見られます。
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