小笠原マルベリー

ウチダシクロキ開花確認(’25/10月下旬)

 

 

概要

 

’25/10月下旬、

ウチダシクロキ(ハイノキ科・固有種)の開花確認。

 

10-11月頃が花期のウチダシクロキ

 

昨年とは違う個体で、最初の開花を確認した。

昨年よりは、

開花のタイミングが少し遅れている。

 

ウチダシクロキ開花確認(’24/10月中旬)

 

8月以降、雨が少ない状況であった。

日照条件はいいが、水分条件は悪かった。

そういうことも影響があるのかもしれない。

 

花はまだ咲き始めで、

花弁がまだ開ききっていないぐらいの状況。

これから徐々に開花が進むだろう。

 

父島ではクロキの仲間は

本種とチチジマクロキの2種で、どちらも固有種。

 

両種とも個体数がかなり少ない。

ウチダシクロキは

観光ルート沿いでは生えていない。

チチジマクロキは

観光ルート沿いで見られるが、数本程度。

近年は開花が見られない。

 

 

 

 

現地の様子

 

 

小低木の乾性低木林内にわずかに生える

 

樹高はわずかに1-1.5ⅿ程度

 

 

 

葉が著しくカールしている

 

葉腋に複数の花がつく

 

小ぶりな花で、

乳白色、5深裂(5弁ではない)

 

 

花冠は乳白色、5深裂、

おしべは多数、めしべは1(柱頭は3裂)

 

おしべは5束生(五体雄蕊)、

おしべの長さにはばらつきがある

 

 

 

 

 

 

 

見るには?

 

本種の自生地・植栽地は複数ある。

ただし、

観光利用のルート沿いでは見られない。

(開花を確認した場所も観光利用できない)

 

そのため、

ガイドツアーでも行くこともできない。

 

ちなみに近縁種のチチジマクロキは

東平のルート沿いにあり、見ることができる。

ただし、

もう何年も前から開花しなくなっている。

 

東平&初寝山(森歩き)

 

このルートは森歩きで訪れる。

 

森歩き

 

 

 

 

参考記事

 

 

小笠原で見られる維管束植物(種子植物・シダ)

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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