小笠原マルベリー

夜明・湾岸道路一周での自生植物(93)ムニンベニシダ

 

 

はじめに

 

夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は

90種類ほどある。

1種類ずつ、

特徴や見られる場所を紹介していく。

島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)

 

 

小笠原で見られる維管束植物(種子植物・シダ)

 

 

 

 

 

概要

 

父島には、ベニシダと名付くものが2種ある。

ムニンベニシダとチチジマベニシダである。

*どちらのシダもオシダ科・固有種

 

チチジマベニシダは、ムニンベニシダの変種で、

父島に分布する。

*かつては青ヶ島にもあるとされた

 

2種の見分けはかなり難しい。

やや分かりやすい見分け方法として2点ある。

ムニンベニシダは、

胞子嚢群(ソーラス)がついた羽片が縮む傾向。

他に、胞子嚢群(ソーラス)はつくのは

葉身の半分より上。

 

ムニンベニシダは

叢生して生える地上性のシダ。

岩上で生えているときもある。

 

分布は父島と弟島。

 

夜明・湾岸通り沿いでは、

中央山から南側の擁壁沿いでいくつか生えている。

ただし、ノヤギ・ノネコ防除柵があり、

ネット越しに見ることになる。

*見分けが難しく、暫定的にムニンベニシダとした

 (要詳細調査)

 

 

 

 

 

和名

 

ムニンベニシダは「無人島紅羊歯」と書く。

 

無人島(小笠原)に自生する、

ベニシダの仲間ということ。

ベニシダ – Wikipedia

ベニシダ Dryopteris erythrosora オシダ属 三河の植物観察 

 

紅(ベニ)は

若葉が紅色というところからのよう。

 

 

 

 

 

実際の様子

 

 

全景

叢生して生える

地上性であるが、岩上に生えることも

 

ルート沿いで生えている環境

 

岩場の下側でわずかに土のあるところ

 

 

ネット越しの個体

 

 

葉身は3回羽状深裂

 

葉の先端部

 

 

胞子嚢群がつくと、

葉の縁の縮みやふくらみが出る

 

 

葉の裏面

胞子嚢群がついた様子

 

胞子嚢群は丸く、

中肋の両側に1列に並ぶ

 

 

 

 

 

 

見るには

 

さほど印象に残る特徴もないので、

ツアーで紹介することはまずない。

リクエストに応じて紹介はできる。

 

ムニンベニシダが、

確実にあるのは、千尋岩ルートや旭山。

 

千尋岩ルートでは

はじめのころの沢筋で、数か所生えている。

旭山ははじめのころの林内で見られる。

 

千尋岩(ハートロック)コース

 

 

旭山歩道・・幕末に日章旗を立てた山(ふらふ山)

 

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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