夜明・湾岸道路での自生植物(28)ハスノハギリ
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夜明・湾岸道路での自生植物(28)ハスノハギリ
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
(28)ハスノハギリ(ハスノハギリ科・広域分布種)
海岸林の高木性主要構成樹木の1つ、モモタマナ。
分布は広く小笠原の海岸付近です。
小笠原で自生のハスノハギリ科植物は本種のみです。
この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、
湾岸道路の沿い(扇浦・境浦・奧村)で数本 見られます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
材が軽いところから、
かつてはカヌーの材料になったそうです。
ハスノハギリ葉で作った帽子 (長男が子どもの頃)
和名
ハスノハギリは「蓮葉桐」と書きます。
由来は、
ハスのような葉で、材が白くて軽いのでキリにちなんでいるようです。
島名はハマギリ(浜桐)です。
樹皮
樹皮の色はかなり白っぽい色(薄茶ないし灰白色)。
海岸林ではテリハボクが濃い色で、ハスノハギリが白っぽく、
モモタマナがその中間ぐらいのやや薄い茶色。
それぞれすぐ見分けがつきます。
樹皮には縦筋が目立ちます。
近くで見ると、縦筋の部分に
ポツポツと穴のようなものが一定間隔であります。
葉
葉は互生で、形は卵形で表面はツヤツヤしている。
葉のもとの方に切れ込みはありません。
葉のサイズはかなり大型で、長さは普通20cmほどになります。
左・オオハマボウ、右・ハスノハギリ
色はオオハマボウの方が濃い目。
形はオオハマボウがハート型(円心形)で、柄の付け根が中央の切れ込みの所にあります。
ハスノハギリは卵形で柄の付け根は少し中にあります。
花
花期は夏場7-8月頃。
乳白色の小花がたくさんつきますがあまり目立ちません。
雌雄同株で、花は雄花と雌花があります。
1つの花序の先端に3つの花がつき、
中央部1が雌花、両側2が雄花です。
(雌花1、雄花1の花序もあります。)
雄花と雌花では咲く時期がずれています。
雌花・雄花のタイミングがずれることで、自家受粉を防いでいるのでしょうか?
雄花は萼片3・花弁3・おしべ3。
萼片と花弁はほぼ同じ色で、萼片の方がやや大きめです。
雌花は萼片4・花弁4・めしべ1。
雌花の付け根は子房がふくらんでいます。
萼片と花弁はほぼ同じ色で、萼片の方がやや大きめです。
果実
果期には黄色の総苞葉が目立ちます。
果実は総苞葉にくるまれています。
総苞葉は下側は空洞があります。
総苞葉は左から順に色が変わっていきます。
一番左はまだ果実が熟れきってないくらいのもの。濃い黄緑。
2番目は果実が熟れた状態。薄い黄。
3番目は熟れて、しばらくたったころの状態。赤。
4番目は果実が地上に落ちてしばらくした状態。黒。
黄緑、薄い黄、赤、黒、まさに4変化。
総苞葉と果実
果実は外側の皮の部分と果実とに分離します。
外の皮をめくると種が出てきます。
中の種
ツアーでは
海辺で生えているので、景観ツアーや森歩きで紹介します。
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