夜明・湾岸道路での自生植物(38)センダン
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(38)センダン(センダン科・広域分布種)
小笠原の樹木では数少ない落葉高木のセンダン。
新葉が出たのち、3-5月頃に花期を迎えます。
山のほうの個体はやや花期が遅れるようです。
花には芳香があります。
センダンは小笠原諸島に広く分布します
父島では明るい高木林内や林縁に生えますが、
それほど個体数は多くないように感じています。
この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、
湾岸通り沿い(奧村から扇浦にかけて)でわずかに見られます。
小笠原ではセンダン科自生植物は本種のみです。
和名
センダンは「栴檀」と書きます。
由来ははっきりとしません。
「栴檀は双葉より芳(かんば)し」ということわざは、
香木の白檀(ビャクダン)をさしています。
中国では
白檀を栴檀とよぶことがあるようです。
「優れた人物は幼いときから優れたものを持っている」
ということです。
樹皮・樹形
樹皮は縦に裂ける筋が入ります。
高木性の樹木です。
有用材として伐られた経緯もあるので、
大木はあまりありません。
葉
葉は2-3回羽状複葉で、互生です。
花
花期に複集散花序に多くの花をつけます。
花は薄紫の5弁花、芳香があります。
おしべ10で、
濃紫色の花糸が合着し筒状になり、
その内側に黄色味をおびた葯が10あります。
筒状部の中心にめしべ1です。
筒状部拡大、
中央部1がめしべ、周辺部10がおしべです。
センダンとオオバナノセンダングサ
オオバナノセンダングサは「大花の栴檀草」と書きます。
センダンの葉と形が似ているところからのようです。
センダンの葉
オオバナセンダングサの葉
オオバナノセンダングサ
ツアーでは
林内でも個体数が少なく、紹介することは少ないです。
花期には
むしろ道路沿いの個体で紹介することが多いです。
診療所や北袋沢にある個体が見やすくていいです。
前の記事へ
次の記事へ