夜明・湾岸道路一周での自生植物(46)クサトベラ
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夜明・湾岸道路一周での自生植物(46)クサトベラ
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
(46)クサトベラ(クサトベラ科・広域分布種)
小笠原では海岸植生の代表的な低木です。
つる性のハマゴウやグンバイヒルガオの奥に繁っています。
花期は5-6月頃ですが、
実感としては、もっと花期は長く、冬でも花をつけている個体もあります。
分布は小笠原の各島です。
海岸や海岸に近い林縁などに自生します。
属島の南島では、東・西の尾根筋周辺によく繁っています。
このルート沿いでは、
湾岸通り・夜明道路とも複数箇所で生えています。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
小笠原ではクサトベラ科の自生種は本種だけです。
和名
クサトベラは「草扉(草海桐)」と書きます。
低木ゆえに草のようで、葉がトベラに似ていることからでしょう。
かつて島では、葉をタバコの代用としたようで、
カイガンタバコともいわれたそうです。
生え方
樹高は2mぐらいまでです。
群落となって生えています。
そのため、1つずつの個体の区別がつきません。
葉
葉は枝先に集中します。
葉の形は狭倒卵形で、葉先は丸みを帯びています。
葉の表面はつるつるしています。
夏はよく花をつけています。
花は5裂で、下向きの扇状(扇子状)の形です。
めしべは先端が下向きになっているのが1つあります。
しかし、おしべが見当たりません。
よくよく見ると、しおれかけて茶色のおしべが5があります。
おしべはつぼみのうちに機能が終わってるようですね。
クサトベラ(クサトベラ科) 樹の花図鑑 「気ままに自然観察」 (coocan.jp)
よく見ると
おもしろいつくりのクサトベラの花でした。
南島のクサトベラ
南島の北部尾根筋から南部を眺めた景観です。(外来種排除作業場所から)
尾根筋周辺がほとんど緑に覆われています。
しかも、大部分がクサトベラです。
僕の感覚としては、クサトベラの面積は増えていると感じています。
だから、南島はクサトベラの島といってもいいくらいかもしれません。
実際の占有率は現在どのくらいなのでしょうか?
見るには?
海岸に行けば、ふつうに見られる植物の1つです。
海岸に近い山地の林縁・道路沿いなどでも見られるところがあります。
ツアーでは景観ツアーや森歩きなどで紹介します。
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