夜明・湾岸道路一周での自生植物(45)オオシラタマカズラ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどあります。
一種類ずつ順に紹介していきます。
(45)オオシラタマカズラ(アカネ科・固有種)
5月ごろから花期を迎える、
つる性木本(藤本)植物のオオシラタマカズラ。
花は小さな花をまとまってつけます。
つる性と言っても、
林縁や明るい林内で、林床を這っていることが多いです。
もちろん、
他の樹木にからんでいるのも見かけます。
本種の花は二型花柱性という特徴があります。
めしべの花柱が目立つタイプ(長花柱)と、
おしべが目立つタイプ(短花柱)があります。
どちらも果実はつけるので、
雌雄というわけではありません。
また、
おしべ・めしべがふつうに見られる両生花のようなタイプもあるようです
分布は小笠原群島に広く分布します。
父島では個体数も多く、林縁や明るい林内でよく生えています。
道路沿い、歩道沿いにもあって、見つけやすいです。
このルート沿いでは、
夜明山から中央山にかけて生えています。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
和名
オオシラタマカズラは「大白玉葛」と書きます。
つる植物で、
大きめの白玉のような果実をつけるところからです。
花
花期を迎えると、集散花序に小花を多数つけます。
普通、花冠は5裂、おしべ5、めしべ1です。
花序ごとに、短花柱、長花柱タイプがあります。
長花柱タイプ
めしべ1が目立ち、おしべが退化しているように見えます。
短花柱タイプ
おしべ5が目立ち、めしべはほぼ見えません。
前述のように、めしべの機能はあるようです。
葉
葉は対生、葉の先は尖ります。
葉の表面はつやがあります。
生え方
よく見るのが、林床・地上を這うように生えている状態です。
果実
和名の通り、白玉です。
近縁種のシラタマカズラよりは果実が大きいようです。
見るには?
明るい林内や林縁で見られます。
夜明道路沿いでも見られます。
父島では分布が広く個体数も多いので、
各種ツアーで紹介できます。
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