小笠原マルベリー

夜明・湾岸道路での自生植物(57)ムニンクロガヤ


 

初めに

 

夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は

90種類ほどあります。

1種類ずつ、特徴や見られる場所を紹介していきます。

 

島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)

 

 

(57)ムニンクロガヤ概要

 

ムニンクロガヤ(カヤツリグサ科・広域分布種)は

1株が大き目の多年草。

草丈は1-1.5mほど。

 

ムニンとついていますが、広域分布種です。

国内の分布は小笠原だけですが、

東南アジアなどに分布があります。

 

和名のクロは、

小穂(しょうすい)の黒っぽい色からのようです。

ただし、

小穂の中の痩果(そうか)はつやつやした赤褐色です。

小穂 – Wikipedia

痩果 – Wikipedia

 

南西諸島などのクロガヤとは別種で、

この痩果の色などに違いがあるようです。

クロガヤは痩果も黒いようです。

 

明るい林内、林縁、道端などに多く生えています。

他のイネ科・カヤツリグサ科植物と

混成して生えていることも多いです。

ただ、本種は大きめの株で、草丈も高めなので、

他種との見分けは容易です。

 

小笠原での分布は

父島列島、母島、向島などです。

 

この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、

旭平から長谷にかけて多くの個体が見られます。

 

 

 

 

 

和名

 

ムニンクロガヤは「無人黒茅」。

 

小笠原に生える、

小穂が黒いカヤの仲間という意味です。

カヤは

イネ科やカヤツリグサ科植物の総称のように使われるようです。

 

ムニンとつくように、

国内での分布は小笠原だけです。

しかし、前述の通り、

東南アジアなどに分布があり、固有種ではありません。

 

茅 – Wikipedia

 

 

 

 

 

実際の様子

 

明るい林内の道端に並ぶように生えているところも多い

他種のスゲ類より、草丈も高く、葉も広め

 

1株がかなり大きめ

小穂が黒っぽい

 

葉の表面は根元側方向にかなりざらつき、

ひっかかりがあるため要注意

 

小穂をつける茎はカヤツリグサ科のため三角

 

小穂から痩果が見えてきた状態

 

 

痩果は赤褐色でつやがあります

 

 

 

 

 

 

ツアーでは

 

地味な植物ですので、

ツアーで紹介することもめったにありません。

山地の道端にも生えているので、

リクエストがあれば、各種ツアーで紹介します。

興味のある方はお伝え下さい。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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