夜明・湾岸道路での自生植物(59)コヤブニッケイ
目次
初めに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどあります。
1種類ずつ、特徴や見られる場所を紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(59)コヤブニッケイ(クスノキ科・固有種)概要
コヤブニッケイ(クスノキ科・固有種)は
常緑の小高木。
小笠原にはクスノキは自生しませんが、
植栽で大きく育ったものがあります。
クスノキは小ぶりな葉で、葉脈の3脈が特徴的です。
それによく似ているのが
このコヤブニッケイの葉です。
かつて葉はお茶の代用ともされたようです。
葉をもむと、
クスノキに似た独特の香りがよくわかります。
本種は分布も広く、個体数も多い固有種です。
明るい林内・林縁に多いので、道路沿いでも見られます。
小笠原での分布は
父島列島、母島列島に広く分布します。
個体数も多めです。
小笠原ではクスノキ科植物は
本種以外にも複数種の固有種があります。
しかし、クスノキは自生せず、
山中の大木も植栽の外来種です。
この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、
旭山から長谷にかけて、ところどころに見られます。
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和名
コヤブニッケイは「小藪肉桂」です。
小さなヤブニッケイということです。
ヤブニッケイは
山(藪)に生えるニッケイに似た樹木という意味です。
ニッケイとはもともと中国名のようで、
中国では「桂」という木は「香りのする樹木」のだそうです。
皮が厚く、肉のような樹皮を持つことから「肉桂」だとか。
肉桂とは?名前の由来・読み方や香辛料など樹皮の利用方法をご紹介!(3ページ目)
肉桂とは?名前の由来・読み方や香辛料など樹皮の利用方法をご紹介!
ちなみに、
コヤブニッケイ、ヤブニッケイ、ニッケイとも
クスノキ科です。
ニッケイ(ニッキ)、シナモンとも、
同じ仲間の香辛料です。
実際の様子
花
花期は3-4月ごろ
花序の先に小花を複数(3-5)つけます
花は淡黄緑色、花被片は6(花弁3、萼片3相当)
おしべ12、仮おしべ3、めしべ1
花の拡大
花は淡黄緑色、花被片は6
おしべ12、仮おしべ3、めしべ1
腺体もあるのか、
花の中に小さな虫が集まっています
葉
やや小ぶりな葉で、光沢があります
主脈1、側脈2の3脈が目立ちます
全景
林縁で生えている低木に近い個体
ツアーでは
地味な植物ですので、
ツアーで紹介することもめったにありません。
山地の道端にも生えているので、
リクエストがあれば、各種ツアーで紹介します。
興味のある方はお伝え下さい。
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