夜明・湾岸道路一周での自生植物(67)ヒノキバヤドリギ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は90種類ほどあります。
奥村・旭橋から時計回りで、主には見られた順に紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(67)ヒノキバヤドリギ(ビャクダン科・広域分布種)
おもに常緑広葉樹に寄生する
ヒノキバヤドリギ(ビャクダン科・広域分布種)
小低木ということですが、
一見すると、樹木には見えない形態です。
樹高は20㎝程度までがほとんど。
葉のように見えるのが茎に相当し、
葉そのものは突起状に退化しています。
寄生とはいうものの、
実態としては半寄生のようです。
茎の部分で光合成が行われています。
小笠原では、
ツバキ科(ヒメツバキ)、
モクセイ科(ムニンネズミモチ、シマモクセイ)などに
寄生するのがよく見られます。
小笠原の分布は
父島、兄島、母島、向島などです。
弟島の分布が記載されていないのが不思議です。
(要調査:
’22/4/8弟島上陸時に分布を確認しました。
弟島にも分布ありです。)
父島では各所に分布し、個体数も多いですが、
樹木の枝に寄生のため、やや見つけにくいです。
台風が通るたびに、
あちこちで本種が地上に落ちているが確認されます。
このルートでは、夜明道路沿いで、
ヒメツバキなどに寄生してるのがいくつかあります。
ただし、かなり見つけにくいです。
ヤドリギは複数種ありますが、
国内や小笠原では本種のみのようです。
小笠原の寄生植物では、半寄生も含めて、
本種ほか、ムニンビャクダン、シマウツボ、
スナヅルなどが知られています。
和名
ヒノキバヤドリギは「檜葉宿木(檜葉寄生木)」です。
ヒノキの葉に似たヤドリギの意味です。
ヒノキの葉に似ているのは
細かく分かれた枝の部分です。
実際の様子
ムニンネズミモチに寄生
同上 樹木に寄生部分拡大
ヒメツバキに寄生
同上 樹木に寄生部分拡大
茎は扁平で、節が多いです
色は黄緑色から緑まで幅があります
節の部分の突起が退化した葉(対生)
見るには?
ヒノキバヤドリギは、個体数は多いですが、
樹木の枝に寄生のため、あまり目立ちません。
低めの枝に寄生している個体があれば
紹介しています。
興味のある方はリクエストして下さい。
各種ツアーで紹介できます。
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