小笠原マルベリー

ピンクの蝶形花をつけるドクフジ(デリス)


 

 

概要

 

例年、

GWごろから開花するドクフジ(マメ科・外来種)。

学名からデリスともいわれる。

 

落葉のつる性樹木(藤本)である。

 

4月ごろから、新葉が目立ってきて、

その後、開花も見られる。

開花すると、

ピンク色の蝶形花でよく目立つ。

 

原産地は東南アジア。、

1917年(大正6年)移入され、

父島、母島で栽培が始まったとされる。

根から農薬、殺虫剤を作るためだったようだ。

現在はデリスの栽培はほぼないと思われる。

 

デリス (gunma-u.ac.jp)

ロテノン – Wikipedia

ケミカル・ワンダータウン (meti.go.jp)

 

父島、母島では、

戦前の耕作地跡などに野生化している。

 

 

 

 

 

 

和名

 

ドクフジは「毒藤」と書く。

 

毒性のあるフジに似た種という意味である。

 

デリスは学名の属名(ドクフジ属)から。

 

 

 

 

 

実際の様子

 

 

野生化して広がる様子

つる性木本で、他の樹木にからみついている

 

葉のつきかたは奇数羽状複葉

 

葉の先端部

 

 

新葉

 

はじめは枯れたような色合い

徐々に緑色が出てきて普通の葉の色になる

 

総状花序の先に多くの花をつける

 

 

同上

 

花はピンク色

 

一目でマメ科とわかるような蝶形花

5弁花で、

上が旗弁1、下が翼弁(外)2、竜骨(内)2

 

5弁花だが、翼弁2、竜骨弁2が二重に重なり、

閉じている状態でわかりにくい

 

 

竜骨弁の内側にはおしべ10、めしべ1

 

 

 

竜骨弁内部拡大

 

おしべは2体で、

1と9に分かれ、9は束になりめしべを包んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

見るには

 

父島では、

集落周辺や耕作地跡などで野生化している。

 

そのため、道沿いでも見られる。

 

ツアーでの紹介はあまりない。

ただし、花期は花が目立つので、

各種ツアーで紹介もしている。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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