夜明・湾岸道路での自生植物(81)ヤンバルタマシダ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどある。
1種類ずつ、
特徴や見られる場所を紹介していく。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(81)ヤンバルタマシダ(シダ・ツルシダ科・広域分布種)
常緑で、葉が叢生し、
単羽状のヤンバルタマシダ(ツルシダ科・広域分布種)。
父島では
タマシダはわりと普通に見られる。
それに比べて、
ヤンバルタマシダはそこまで多くないように感じる。
ヤンバルタマシダの方が
より明るい林内、草地などに生える。
両種が混成して生えているところもよくある。
生えているのは地上が普通だが、
岩上、樹上にも生える。
小笠原での分布は
父島、兄島、弟島、母島、向島、火山列島など。
このルート沿いでは、
夜明道路の中央山付近でわずかに見られる。
和名
ヤンバルタマシダは「山原玉羊歯」と書く。
ヤンバルとは沖縄の北部地域のこと。
ヤンバルがつくのは、
ヤンバルに多いとか見られるという意味であろう。
本種はタマシダと違い、
根に貯水の球(玉)をつけない。
実際の様子
生えている様子
群落で生えている様子
葉は羽状、
葉身・葉柄合わせて70-100㎝ほど
側羽片は長さ7-10㎝ほど
羽片の縁にはゆるい鋸歯がある
先端はやや尖る鋭頭形
葉裏
葉裏拡大
胞子嚢群(ソーラス)は
中肋をはさみ羽片の両側の縁に1列で並ぶ
タマシダとの比較
左 タマシダ 右 ヤンバルタマシダ
ヤンバルタマシダの方が
羽片が1.5倍くらい長い
タマシダの葉先は丸いが、
ヤンバルタマシダは尖り気味
混成して生えるところもあるが、
ヤンバルタマシダがより明るいところに多い
胞子嚢群は葉の縁に1列に並ぶが
ヤンバルタマシダのほうがより密に並んでいる。
見るには
父島の山地ではそれほど多くはない。
森歩きか千尋岩コースで紹介できる。
興味のある方はリクエスト願う。
前の記事へ
次の記事へ