「辺境のフォークロア」(金子遊)
目次
概要
2015年初版発行、
「辺境のフォークロア」(金子遊)。
辺境のフォークロア(民間伝承)に焦点を当てた書。
各地域の民間伝承と、そこに興味を持った人物とを、
おりまぜながら考察している。
4つの地域が章立てで対象となる。
その地域は、琉球・奄美、樺太・蝦夷・東北、
小笠原、マリアナ・南洋。
民間伝承にそれほど興味がなければ、
完読するのは苦労する。
僕もその口だが、3章が小笠原なので読んだ。
そのため、
3章だけは興味を持って読むことができた。
4章マリアナ・南洋考でも、
小笠原についての記述が少しある。
3章 小笠原考
小笠原考は
ジャック・ロンドンと瀬川清子、北原白秋の2部構成。
ジャック・ロンドンは1893年、小笠原に来島。
瀬川清子は1931年来島。北原白秋は1914年来島。
考察は
いずれも在来島民(帰化人系・欧米系島民)に関して。
小笠原は1830年から継続した定住が始まった。
日本人の定住以前は、
まず白人、カナカ人(広く太平洋島民)などが住んでいた。
日本人の継続した定住は1876年以降。
前述の3者が訪ねた時は
日本人、在来島民が共に暮らす島であった。
彼らの興味・取材の対象となったのは、
やはり在来島民の方であった。
目次
はじめに
第1章 琉球・奄美考
第2章 樺太・蝦夷・東北考
第3章 ボニン=小笠原考―混淆する南洋の入り口
第4章 マリアナ・南洋考
あとがき
参考:小笠原関連
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