小笠原マルベリー

「島の植物誌」(伊藤秀三)


 

 

概要

 

1994年発行、

「島の植物誌」(伊藤秀三)。

『島の植物誌』(伊藤 秀三):講談社選書メチエ|

 

30年以上前の発行ではあるが、

島の植物の生態を考える入門書として、

お勧めできる。

 

対象は世界の島ではあるが、

小笠原の事例もいくつか紹介される。

 

1.2章では、

植物の散布、移動、定着、進化について解説。

ここは、著者の専門ではないが、

理由があり取り上げたとのこと。

 

著者の専門は植生の生態学。

本書の3.4章がそれにあたる。

島の植物種数、海洋島の植物生態系が

解説される。

 

最終章では保全ついても言及している。

 

それぞれの海洋島については、

島ごとの周辺環境の解説がなされている。

海流や地理的条件で

植物のたどりつき方は異なってくる。

 

大陸島と海洋島との比較もあり、

生態系の違いが分かりやすく解説されている。

 

例えば、

生態的開放の例として琉球と小笠原の比較がある。

小笠原は植物の生息海抜範囲が広い。

(幅広い標高に1つの種が分布するということ)

 

 

 

 

 

 

【目次】

 

 

序章 いまなぜ島の植物か

 

1章 植物は海洋島へどうやって渡るのか

 

2章 海洋島の上での進化のドラマ

 

3章 植物の数は何によって決まるか

 

4章 海洋島の植物生態系

 

5章 島の植物の保全

 

 

 

 

 

参考:小笠原関連

 

ダーウィンも知っていた海洋島・小笠原の存在

 

小笠原に来なくてはいけない理由、その10「植物の固有種が多すぎる」

 

「小笠原諸島に学ぶ進化論」(清水善和)

 

「孤島の生物たち」(小野幹雄)

 

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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