「北斗の人」(司馬遼太郎)
目次
概要
1966年発行、
「北斗の人」(司馬遼太郎)。
「北斗の人 新装版」司馬遼太郎 [角川文庫] – KADOKAWA
北斗の人とは千葉周作のこと。
千葉は北辰一刀流を起こし、門下生も大勢いた。
理(理屈・理論)を重んじて、指導している。
本書では、周作が10代のころから、
江戸に道場「玄武館」を開くまでが描かれる。
そのため、
道場を開いてからのことは本書ではわからない。
物語は、
修行や武者修行の期間が主となる。
特に上州での馬庭念流との戦いがかなりページを割く。
周作はまだ若いころ、
馬庭念流の本間仙五郎に負けている。
道場を開くまでには天下無敵の存在となっていた。
タイトル:北斗の人
北斗とは北斗七星のこと。
北辰一刀流の北辰は北極星のことであるが、
妙見信仰では北極星や北斗七星を指す。
千葉周作は北辰夢想流を経て、
北辰一刀流の創設者となる。
chidan583.pdf (city.adachi.tokyo.jp)
それゆえ、
北斗とは千葉周作自身を指すのであろう。
周作と武蔵はどちらが強い??
時代が違うから、
当人同士が対決することはありえなかった。
もし同時代に生きていたとして、
武蔵が対決しなかったとしたら、周作の勝ちである。
武蔵は見切る人なので、
勝てないかもしれな人とは対決しなかったであろう。
もし対決するなら、
やはり武蔵の勝ちであったであろうか?
技術史観
司馬史観というのはよく言われる。
本書の解説では、
磯貝勝太郎氏が「技術史観」という表現も使う。
技術史観では、
理を重視した技術者の作品をいくつかあげている。
河合継之助や大村益次郎など。
この千葉周作もそうであろう。
参考
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