小笠原マルベリー

海軍第二百四設営隊釜場に残る石井式濾水機(硫黄島)


 

 

概要

 

硫黄島には、

複数箇所に石井式濾水機が残ると聞いていた。

 

その1ヵ所が、

海軍第204設営隊の釜場である。

 

204設営隊の釜場には

大きな釜と鍋が並んで5か所残る。

(数は違っているかもしれない)

 

その窯場のそのすぐ奥に、

石井式濾水機も残っている。

 

原形からはかなり朽ちてはいるが、

濾過筒があるのはわかる。

それで、濾水機と確定した。

 

山中に残る石井式濾水機の濾過筒

 

ただし、父島に残る濾過筒と違って、

珪藻土の部分は完全に取れ、金属部だけが残る。

 

 

 

 

 

現地の様子

 

 

 

釜場の釜と鍋(5つ並ぶ)

このすぐ近くに濾水機

 

濾水機

中央部のパイプのようなものが濾過筒

 

同上2

 

同上3

 

濾過筒

票面の珪藻土はまったくない。

筒には複数の穴

 

 

 

 

 

見るには

 

一般観光で行くすべはない。

 

墓参や遺骨収集事業に参加する機会があれば、

島内視察で見ることが可能である。

 

硫黄島には

海上自衛隊、航空自衛隊が常駐している。

 

そのため、

内地の基地からは定期的に輸送機が飛んでいる。

片道2時間以上かかる。

 

小笠原島民の場合、

父島からヘリで硫黄島に渡る場合もある。

 

いずれにせよ、前述の通り、

一般観光などでは行くことはできない。

 

 

硫黄島・南鳥島

 

 

小笠原・硫黄島関連図書

 

 

 

 

 

参考:父島の設営隊

 

父島の設営隊は303と209の2つがあった。

どちらの陣地も、

海軍司令部(奥村)に近い場所であった。

 

海軍第三百三設営隊居住壕(電信山)

 

海軍第二百九設営隊戦没者之碑(表面の字が読めない)

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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