「新編 特攻体験と戦後」(島尾敏雄・吉田満)
目次
概要
1981年発行、
「特攻体験と戦後」(島尾敏雄・吉田満)。
新編としては2014年発行。
本書は、二人(島尾敏雄・吉田満)の対談が、
主となって構成されている。
著者の二人は、どちらも海軍予備学生出身。
島尾氏は震洋隊隊長として、
奄美・加計呂麻島につき、特攻なく終戦を迎えた。
吉田氏は、
戦艦大和に副電測氏として乗船し、生還した。
その後、
終戦まで高知県の人間魚雷の基地にいた。
両者の体験としては大きく違いがある。
ただし、
いつ死んでおかしくない境遇にいたのは同じ。
特攻は、テロリストでない限り、
僕らの人生にはあり得ない(はず)の体験です。
彼らの対談を読んでおくのは、
その一端を知る意味で、意義のあることと思う。
彼らだって、学生さんだったから、
その時代の流れに巻き込まれただけなのである。
今後も、戦争がなく、
おかしな指導者が出てこないことを願うしかない。
目次
Ⅰ
特攻体験と戦後:(対談)
近くて遠い人;(吉田氏)
特攻隊体験;(島尾氏)
島尾さんとの出会い;(吉田氏)
旧版解説:(島尾氏)
Ⅱ
戦中派とその「時間」:橋川文三
島尾敏雄―戦争世代のおおきな砦;吉本隆明
吉田満―戦中派が戦後を生きた道:鶴見俊輔
解説 もう1つの「0」:加藤典洋
参考:著者の作品
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