小笠原マルベリー

「県庁おもてなし課」(有川浩)

 

 

概要

 

2011年発行、

「県庁おもてなし課」(有川浩)。

*作家名、現在は有川ひろ

「県庁おもてなし課」有川浩 [角川文庫] – KADOKAWA

県庁おもてなし課 – Wikipedia

 

出版社は角川だが、

本書の中でも、実際に登場する。

 

小説とはいえ、

観光振興に励む行政関係者は必読の書ではないだろうか。

 

僕も観光にかかわる事業者として、

この小説、買った当時、一気読みした。

そして数年後の2025年に再読。

 

高知県が舞台。

主人公は県庁おもてなし課の若い男女2人。

準主役級が、

観光特使の作家やコンサルタントの人物。

(この2人は特別な間柄であった)

 

ストーリーの柱は、

おもてなし課の観光振興プロジェクト。

そこに、「パンダ誘致論」・「観光特使」・

「高知県レジャーランド化計画」などが絡み合う。

*本書はフィクションではあるが、

 おもてなし課は実在した

 

県庁が舞台だけに、

役所の悪い体質もかなり浮き彫りにされている。

動かない・固い・前例主義・公平性など。

(最近は風潮が変わっていれば幸いだ)

 

そういったことにも、

折り合いをつけながら何とか前進していく主人公2人。

当然ように恋心も芽生えていきます。

こういう男女のシチュエーションは、

有川作品ではお決まりであろうか?

 

 

 

 

観光振興について

 

自然豊かな高知県、自然しかない高知県での、

観光振興。

実在の場所だけにかなり具体的。

 

興味を持てば、実在の場所ゆえに、

実際に訪ねることもできるのもいい。

 

他地域の方が、

この本ずばりの観光振興はできるかわからない。

しかし、十分ヒントとなることであろう。

 

肝はハードも大事だが、

ソフトがより重要ということ。

そしてそこに住む人たちの気持ちも。

 

この本を読んだとき、ないものばかりだけど、

「光」のある高知県に行ってみたくんなった。

 

そういう風に思わせる文章を書ける、

有川氏の筆力はすばらしいとしか言いようがない。

 

 

 

エコツーリズムについて

 

かなり前より、

全国各地でうたわれているエコツーリズム。

 

このレジャーランド化計画そのもの、

と言ってもいいくらい。

 

小笠原は、ある意味、

これに成功している地域事例でしょう。

 

僕が育った茨城県も自然豊かな県。

茨城県全体でうまくエリア利用を考えていけば、

より人を呼べるんではないかと思うけど。

どうなのだろう?

映画化された中で、

主人公がまさにいいこと言っていた。

 

住んでいる人が、

その地域をいい場所だと思わなければだめなんだと。

そうしなければ、人は来てくれない。

 

 

 

参考記事

 

 

有川浩 | 小笠原マルベリー

 

有川ひろ | 小笠原マルベリー

 

高知 | 小笠原マルベリー

 

 

 

 

映画化

 

本作品は映画化され、

’13年5月に劇場公開されている。

 

県庁おもてなし課 : 作品情報・キャスト・あらすじ – 映画.com

県庁おもてなし課:映画作品情報|MOVIE WALKER PRESS 映画

 

メールでのお問い合わせはこちら

メールでのお問い合わせ

マルベリーでは、山歩き(千尋岩)、森歩き、戦跡ツアー、スター&ナイトツアー、サンセット・ナイト、歴史ツアーなどを開催しております。

    は必須項目です。必ずご記入ください。

    お名前

    ふりがな

    メールアドレス

    ご住所


    お電話番号

    お問合せ内容

    個人情報の取り扱い

    個人情報保護方針に同意し、送信する

    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

    この著者の記事一覧

    コメントは受け付けていません。

    関連記事RELATED ARTICLE

    PAGE TOP