テリハボク花
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テリハボク花
概要
小笠原の海岸林の代表的樹木の1つ、
テリハボク(フクギ科・広域分布種)。
7月ごろから、花期を迎えつつあります。
総状花序の先に、ヒメツバキより少し小ぶりの白花をつけます。
花
花と萼片がほぼ同じ白色で、一見、区別がつきません。
つまり、花弁が8のように見えます。
手前の大きめの4弁が花弁、奥側の大2弁・小2弁が萼片です。
おしべ多数、めしべ1で、
めしべは赤い子房がアクセントになっています。
葉
葉は楕円形で15-20cmほどの大きさで、
表面はつるっとした感じです。
和名テリハボク(照葉木)という通りです。
樹皮
樹皮は黒っぽくて、表面に大きめのひび割れが入ります。
外来種疑惑?
テリハボクは広域分布種となっていますが、
外来種疑惑もあります。
実際に大東島では持ち込まれたようです。
本種は海流散布タイプです。
同じ海流散布のモモタマナと遺伝的な面を比較すると、
違いがあります。
モモタマナは大きくは2つの遺伝的グループに分けられ、
聟島・父島列島と母島列島で優先のグループが分かれています。
しかしテリハボクは
3つのグループに分けられるものの、
地理的な関係がありませんでした。
解説では、各島への植栽の影響となっていましたが、
そもそもが持ち込まれたからと考えることもできます。
和名
最後に、テリハボクは島名としてタマナで通っています。
語源としては太平洋の島の言葉にあるようです。
小笠原ではテリハボクよりタマナの方が知られています。
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