小笠原マルベリー

明るくなってから海に向かう孵化直後の子ガメ


 

明るくなってから海に向かう孵化直後の子ガメ

 

ある日の朝、宮之浜でのこと。

孵化したばかりのアオウミガメが海を目指していました。

 

普通、孵化は夜間で、そのまま海に出て行きます。

ナイトツアーで海岸で出ると、そういう風景に出くわすことがまれにあります。

途中でツノメガニなどに捕まる個体もあります。

 

もう世に出ると、敵だらけです。

 

この子ガメが、どうして、明るい時間帯なのか理由は分かりません。

同じ時間にいたのもこの1匹だけでした。

動きを見る限り、元気よく、海を目指し、海でもすぐ泳ぎ出しました。

 

オスかメスかは分かりませんが、

メスなら、20年以上経って、産卵でも戻って来るかもしれません。

その時、この朝会った、僕のこと覚えていますかね?

 

 

ここからは一般論です。

アオウミガメは産卵から孵化まで平均2ヶ月ぐらいです。

(この日は9/15でしたので、おおむね、親が7月中頃に産卵したものです。)

 

1つの産卵巣は100-200ぐらいの卵です。

自然状態だと孵化率は30-40%程度そうです。

その後、海に出て、親となって戻ってこられる確率はかなり低め。

1000の卵のうち数個体だとか。

 

かなり単純化すると、

1巣あたり、産卵100→孵化40→海→20年以上経って里帰り0-1程度。

 

夏の時期、父島だけでも産卵巣は1000-2000ぐらいはあるようです。

総数で考えて同じように単純化すると、

(1000巣・孵化40%・大人まで生存5/1000)

1000巣当たり、産卵10万→孵化4万→海→20年後、里帰り200程度。

 

そして、毎年100頭ぐらいは捕獲され食用になります。

上の数字からすると、そのぐらいなら、大丈夫なのでしょう。

 

アオウミガメは観光でも人気です。

うちでもいくつかのツアーを催行しています。

 

6-7月限定

6-7月限定ウミガメツアー

 

ナイトツアー (希望により海洋センターの放流会参加)

 

ナイトツアー

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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