「天皇の国史」(竹田恒泰)
「天皇の国史」(竹田恒泰)
2020年8月発行「天皇の国史」(竹田恒泰)。
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84360-5
日本の歴史を通史として取り扱っていますが、
タイトルの通り、天皇を軸として、取りまとめています。
故に『天皇の国史』なのです。
全体で650ページを越える文章です。
時代ごとに見ると、神代・先史が170ページ以上、
古代(古墳時代から奈良時代)が120ページほど、
近代(明治・大正)が120ページほどと、
3つの時代が長く書かれています。
長い歴史の中で、天皇も戦いや親族の争いなどがありますが、
国民の幸を願う存在であることは古代から変わっていないようです。
本書の初めに出てきますが、「日本は天皇の知らす国」です。
「お知りになる」という意味です。
「知らす」というのは、明治憲法では「統治ス」となりました。
そのため、ちょっと強い意味に感じるようになったかと思います。
日本国憲法では「象徴」ですが、
こちらの方が「知らす」のニュアンスには近づいているかと思います。
世界(欧米の)の神と日本の神との違いについて、
日本は自然→神ですが、世界は神→人・自然との違いがあるとのことです。
それが自然観にも違いが出ているのかと思います。
古代の中では、遺伝的な学術的見解も出てきます。
日本人、アイヌ、沖縄というのは、みな縄文人からつながるものです。
日本人なら縄文人と弥生人が、アイヌなら縄文人とオホーツク人が、
混ざっていったものということです。
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