3段の海岸段丘とチガヤ群落・・小港
目次
3段の海岸段丘とチガヤ群落・・小港
概要
2021年3月時点、
小港には小さめですが、3段の海岸段丘ができています。
また以前より
砂浜にはチガヤ(イネ科・外来種)が優先する群落ができています。
その2点について、このあと説明します。
海岸段丘
海岸段丘は、昨年からの多雨により、
八ツ瀨川の水量増加で海岸部の浸食によるものです。
八ツ瀬川は水量が増えると、最後の河口部で蛇行する傾向が強いです。
段丘は小さめとはいえ、1-2mの段差が3段あります。
そこを通過するのは、
滑る砂地で、かなり踏ん張らないといけません。
さらに、ナイトツアーや星空観察で夜間利用もあるので、
安全管理上の問題もあります。
川沿いの1段目とその上の2段目
下から2段目とさらに上の3段目
チガヤ群落
砂浜には草本や小低木の植物が生えていますが、
近年は、チガヤ(イネ科・外来種)がかなり優先しています。
小笠原諸島父島の海浜に分布する国内外来種チガヤの優占群落 (hitohaku.jp)
チガヤは古くから耕作放棄地などに繁茂していたようですが、
1981年以前では、海岸部にはチガヤはなかったようです。
この40年で、海岸部に繁茂するようになったということです。
チガヤが優先することで、
本来、普通に生えていた、ハマゴウやグンバイヒルガオが圧迫されています。
ネット部はモモタマナなどの海岸性樹木を植栽して保護したものです。
この植栽については
海に面した一番前面に海岸性高木をもってくるのは無理があるかなと思います。
台風が来るたびに、枯れてしまう場所です。
まずはオオハマボウ、クサトベラなど低・中木を育て、
その後ろに高木を育てるというのがいいのだろうと思います。
今後について
八ツ瀬川の流路をどうするかは、きちんと議論すべきです。
今後も、多雨期には、流路が蛇行し続けます。
これが自然ということでそのままがいいのか、
やはり観光利用も考慮して、流路を整備するのか、
是非議論して決めてほしいと思います。
チガヤについては、健全な自然植生のためには
駆除活動をしたほうがいいでしょうね。
かなり広範囲なので、ボランティア作業レベルではきつい気はします。
以上、小笠原支庁土木課さん、よろしくお願いします。
小港について
小港はバス路線の終点です。
自由に散策できます。
ツアーでは、景観、森、ナイトツアーなどで立ち寄ることがあります。
必須ポイントではないので、リクエストして下さい。
前の記事へ
次の記事へ