小笠原マルベリー

海軍境浦ダム・・艦艇給水用ダム


 

 

概要

戦跡調査報告書によると、

「昭和15年ころ、海軍が艦艇への給水のため、

 建設したものと判断される。

 コンクリート堰堤を造り、約3000立法メートルの水を貯めて、

 下流に設けた濾過施設で濾過浄水した。」(一部略)

現在も貯水ダムとして村が管理しています。

 

このダムはバッドレスダムで、

フラットスラブ式である。

バットレスダム – Wikipedia

758-0117.pdf (jsce.or.jp)

 

同じ時期のものとして、

奄美・加計呂麻島にも海軍のダムが残っています。

加計呂麻島の戦跡(奄美・瀬戸内町): 

 

ところで、山の中にあるダムから、

どうやって海上の艦艇まで水を運んだのでしょうね?

ダムの下の境浦は砂浜で、

岸壁もないし、あまり浜の近くまでは大型船は寄れません。

 

沖合までパイプラインのようなものがあったのでしょうか?

それとも、タンクに入れて、艦艇に供給したのでしょうか?

これも解明したい疑問です。

 

 

 

 

 

 

実際の様子

 

ダム全景 

右に放水路があり、沢につながっています。

 

近景

 

放水路

 

濾過施設

 

濾過施設内ハンドル

 

濾過施設遠望

 

 

止水栓と蓋

 

境浦ダム付近の止水栓とその蓋

 

 

 

 

 

謎の階段?

 

境浦には謎の急階段があります。

管理道のようで、入り口に門があり、閉鎖されています。

 

近づくと、境浦ダムがらみです。

階段沿いにダムからの導水管が通っています。

また、この階段が境浦ダムに行く近道となっています。

(通行不可)

 

 

 

 

 

 

 

見るには?

 

第四と第五隧道の間にある脇道(入り口に車止めあり)を

15分ほど歩けばたどり着きます。

 

しっかりとした道なので、迷うことはないです。

(村管理道で、原則、一般利用向きの道ではないようです。)

 

戦跡ツアーで行くことはほぼありませんが、

リクエストがあれば行くことは可能です。

 

戦跡ツアー

 

小笠原・父島の戦跡

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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