オオハマギキョウ、円錐花序に多数の花
目次
オオハマギキョウ、円錐花序に多数の花
概要
キキョウ科・固有種のオオハマギキョウ。
’21/7月末
大神山公園の植栽株で花をつけていました。
花期は一般的には6-7月頃です。
花は一回結実性(一回結実したら枯れる)で、
実生となって5-6年で開花・結実します。
結実後は枯れてしまいます。
オオハマギキョウは草丈が2-3mにまでのび、
常緑多年草となっていますが、草本の木本化現象が見られる種です。
こういう現象は遺産価値の1つです。
分布は父島、東島、母島列島などです。
東島のオオハマギキョウ: マルベリーの日記&小笠原情報箱 (seesaa.net)
聟島列島の媒島にもわずかに分布しています。
媒島視察(2019-2-19): マルベリーの日記&小笠原情報箱 (seesaa.net)
父島では
絶滅に近いぐらい個体数が少なくなっています。
これはやヤギの食害によるものです。
小笠原で、キキョウ科植物は、
本種(固有種)とヒナギキョウ(広域分布種)の2種です、
父島列島には本種のみ自生します。
和名
オオハマギキョウは「大浜桔梗」と書きます。
和名の通り、
大きくて、浜に生息する、キキョウ(桔梗)ですね。
葉が多数なので、
かつて島では「千枚葉」と言われたようです。
実際の様子
説明板
実生後、5-6年で花をつけます。
花期になると、茎の先端部をのばし、花序をつけます。
一回結実性なので、花・果実は1回限り。
円錐花序の先に多数の花をつけます。
花冠は2唇形ですが、
上唇・下唇が合生し、5裂の1唇形のようになっています。
雌雄蕊(おしべ・めしべ)は一体となっています。
おしべ5、中央部にめしべ1。
花を斜めから見たところ
葉は細長く(狭倒披針形)、表面はツヤツヤしています。
縁は前縁で、裏側にやや巻き込みます。
多数の葉があり、「千枚葉」とも言われます。
茎は木質化し、やや太くなっています。
見るには?
父島では野生株はほぼ見られません。
植栽株は大神山公園お祭り広場、奧村グランド周辺などで見られます。
大神山公園はツアーの集合場所にもなっているので、
集合時に見ることができます。
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