小笠原マルベリー

夜明・湾岸道路での自生植物(56)オガサワラススキ


 

初めに

 

夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は

90種類ほどあります。

1種類ずつ、特徴や見られる場所を紹介していきます。

 

島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)

 

 

(56)オガサワラススキ概要

 

オガサワラススキ(イネ科・固有種)は

イネ科多年草の固有種です。

 

草丈がせいぜい1mくらいのものです。

ですので、大人の腰から胸ぐらいの高さです。

株立ちします。

 

花穂が出てくるのは10-11月ごろからです。

普段目立たない存在ですが、

穂をのばしてくると存在を意識するような感じです。

 

林縁、道沿い、草地などで生えています。

他のイネ科・カヤツリグサ科植物と

混成して生えていることが多いです。

ただ、オガサワラススキは他種よりは葉が広めで、

見分けは容易です。

 

父島では、オガサワワススキが、

広範囲に純群落となっているところはあまり見ません。

歩道沿いなどで、細い列状に並ぶところはあります。

 

小笠原での分布は

父島、兄島、母島、向島などです。

 

外来種も含めて

小笠原で見られるイネ科は多くの種があります。

しかし、自生する固有種はわずかしかありません。

本種と、

マツバシバ、シマギョウギシバ、シマカモノハシなどです。

 

この夜明・湾岸道路ルート沿いでは、

旭平から中央山にかけて多くの個体が見られます。

 

 

 

 

 

和名

 

オガサワラススキは「小笠原薄(芒)」。

 

小笠原に自生するススキ(薄)です。

 

ススキは

「すくすくよく育つ茎」という由来のようですね。

 

ススキ – Wikipedia

 

 

 

 

 

実際の様子

 

全景

草丈はせいぜい1ⅿほど

葉は細いがやや幅がある

混成して生えるイネ科、カヤツリグサ科との区別は容易

 

10月ごろから花茎をのばし穂をつける

花期ののち、果実をつける

 

葉は長さ30-50㎝ほど

披針状線形で、幅は2-3㎝ほど

 

白っぽいブラシのようなものがめしべの柱頭

黄色のものがおしべの葯

 

紫のブラシのようなものがめしべ柱頭

黄色のものがおしべ葯

 

 

 

 

 

 

ツアーでは

 

地味な植物ですので、

ツアーで紹介することもめったにありません。

リクエストがあれば、森歩きで紹介します。

興味のある方はお伝え下さい。

 

 

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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