小笠原マルベリー

「義経  上・下」(司馬遼太郎)


 

概要

 

1968年単行本発行、「義経  上・下」(司馬遼太郎)。

上・下2巻です。

2巻合計で1000ページ近くになります。

 

単行本になる前の連載紙では、

「九郎判官義経」でした。

文春文庫『義経 上』司馬遼太郎 | 文庫 

文春文庫『義経 下』司馬遼太郎 | 文庫 

義経 (小説) – Wikipedia

 

本書は源義経の生涯を描きます。

義経と並行して、

頼朝や鎌倉の動向も描かれていきます。

割かれているページ数としては

頼朝、義経 とも同じ分量ぐらいに感じます。

源義経 – Wikipedia

 

’22の大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。

主人公は北条義時ですが、

頼朝、義経も多く出てきます。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」

 

そこで、少し知識を得ておこうということで、

本書を読みました。

 

大河ドラマで、

どういう風に義経が演じられるか楽しみです。

義経は菅田将暉さんが演じています。

本書で描かれる義経の性格を

ドラマではうまく出しています。

 

 

 

 

義経の生涯

 

義経は源義朝と常盤御前の子。

幼少名は牛若。

 

長らく鞍馬で育てられます。

そのころの名は遮那王。

 

さらにのち、

平泉に移り、奥州藤原氏の元で暮らします。

 

源頼朝出陣の報を聞き、義経も合流すべく関東へ。

源頼朝と対面して以降、頼朝の配下となります。

 

木曽義仲入京以降、

頼朝代官として京へ向かいます。

その後、義仲を倒します。

さらに、

一ノ谷、屋島、壇ノ浦などで平家と戦い、滅亡させます。

 

しかし、義経の性格、朝廷からの任官などで、

頼朝から敵視されてしまいます。

 

義経は決して、

頼朝を超えてのし上がろうという気はありませんでした。

 

最期は奥州で自害しました。

短い生涯でした。

 

これらのことが

頼朝の動きとともに、描かれていきます。

 

 

 

 

 

子孫繁栄

 

源家の鎌倉将軍は3代で潰えます。

実質、執権として北条家に乗っ取られます。

 

頼朝は義経だけではなく、

同族のものを敵視し、かなり殺しています。

そのあたりは、もとは流人だった頼朝。

関東の御家人あっての頼朝という、

地位の弱さだったのでしょうか?

あるいは

単に頼朝の資質がそうさせたのでしょうか?

 

後の世で源氏を名乗り、

幕府を開いた徳川家康。

鎌倉時代のことも反面教師となっていたでしょうか?

 

「覇王の家」(司馬遼太郎)

 

 

 

 

 

読んだ司馬作品

 

司馬遼太郎 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)

 

司馬遼太郎: マルベリーの日記&小笠原情報箱 (seesaa.net)

 

 

この記事を書いた人

吉井 信秋

大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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