小笠原マルベリー

夜明・湾岸道路での自生植物(87)テリハコブガシ


 

はじめに

 

夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は

90種類ほどある。

1種類ずつ、

特徴や見られる場所を紹介していく。

 

島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)

 

 

 

 

 

 

(87)テリハコブガシ(クスノキ科・固有種)

 

常緑高木の

テリハコブガシ(クスノキ科・固有種)。

 

小笠原でクスノキ科タブノキ属は、

本種、ムニンイヌグス、コブガシなど。

(見解により、種の分類の差異はあるようです)

いずれも固有種。

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(88)ムニンイヌグス

 

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(66)コブガシ

 

そのうち、

本種がより湿性の高木性の林内で自生する。

 

クスノキ科の花の特徴かもしれないが、

本種も、花は小さく、かなり地味。

 

本種の分布は

父島、弟島、母島、向島、火山列島など。

 

父島でも

湿性の高木性の林内で見られます。

おもな分布は、

父島中央部山地内(長谷から中央山付近)にある。

 

このルート沿いでは、

夜明道路沿いの長谷付近で1本確認している。

ただし、目立たずかなりわかりにくい。

 

 

 

 

 

種分化

 

 

小笠原で自生のクスノキ科タブノキ属は、

本種、コブガシ、ムニンイヌグスの3種。

(見解により、種の分類の差異はあるよう)

 

いずれも固有種。

untitled (ogasawara-info.jp)

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(88)ムニンイヌグス

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(66)コブガシ

 

主な分布としては

ムニンイヌグスが明るい林内や林縁、

コブガシが高木林、

テリハコブガシはより湿り気の多い高木林となる。

 

とはいえ、

同所的に生えている場所もある。

 

 

 

 

 

和名

 

テリハコブガシは「照葉瘤樫」と書きます。

 

葉がつやつやしている(テリハ)、コブガシの意味。

 

コブ(瘤)は、

小枝の節のあたりのふくらみ(コブ)からのよう。

 

カシ(樫)は、

葉が似ているところからであろうか?

(要調査)

 

ちなみに、

カシはブナ科で、コブガシはクスノキ科。

 

カシ – Wikipedia

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生えている様子

 

夜明道路沿い長谷付近の個体

かなりわかりずらい

隣のアカギの方が目立つ

 

常世川沿いの個体

樹高も高く、

単独で生えているのですぐわかる

 

木肌

白っぽく、まんべんなく点状の跡もある

 

葉は枝先に集中

 

葉のつきかたは輪生状

 

表面はややつやがある

葉先は尖り気味

 

葉裏は白っぽい

 

冬芽

新芽や花芽を出す前の頂芽は

黄緑色に大きく膨らむ

 

テリハコブガシ頂芽がふくらんで

 

 

春先、冬芽から新葉が出て、

さらに花芽ものびて、花をつける

 

花はごく小ぶり

 

花の拡大

 

花被片6、おしべ9、仮おしべ3、腺体6、めしべ1

 

この画像でも

それぞれの区別はわかりにくい。

 

小笠原ではコブガシ、ムニンイヌグスも

タブノキ属で、おなじ花のつくりのはず。

 

 

 

 

 

 

見るには

 

テリハコブガシは、

目立った特徴も少なく、めったに紹介していない。

花も地味なので、花期も同様です。

 

春先の新葉の時期、

冬芽や古い葉が多く落ち、やや目立つ。

 

個体数は少ないが各種ツアー紹介できる。

興味のある方はリクエストを。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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