小笠原マルベリー

黄花がよく目立つキバナサフランモドキ


 

 

概要

 

’20/7,8月は好天に恵まれました。

8月後半から、スコールなどで、

雨がちょくちょく降るようになりました。

 

キバナサフランモドキの黄花が

そのころから、目立つようになりました。

*キバナサフランモドキ・・ヒガンバナ科・外来種

 

集落エリアを歩くと、あちこちで咲いています。

芝の中にはよく入り込んでいますね。

 

普通は人家の庭先に生えていますが、

逸出したのか、周辺の草地などでも生えています。

そういう場所が増えつつあるように思います。

 

図鑑などで見ると、

キバナタマスダレとよく似ています。

このキバナサフランモドキの方が、

葉がより細く、花茎より細いぐらいの葉。

葉の形は線状長楕円形です。

 

小笠原では、

ヒガンバナ科植物はほとんど外来種です。

自生種は

タイワンハマオモト(広域分布種)だけです。

 

 

 

 

 

和名

 

キバナサフランモドキは「黄花咱夫藍擬」。

 

黄色の花でキバナ(黄花)です。

サフランは学名ではなく、

洋名(フランス語、ペルシャ語?)です。

サフラン(咱夫藍)の漢字は音韻からの当て字でしょうか?

モドキ(擬)とつくのは、

サフランと誤解されていた時期があったためのようです。

 

サフラン – Wikipedia

サフランモドキ – Wikipedia

 

本種は学名から、

ゼフィランサス・シトリナとも言われます。

 

 

 

 

 

生えている様子

 

 

1つの花茎の先に、1つの黄花がつきます。

 

花被片6(短3が花弁、長3が萼片相当)、

おしべ6、めしべ1(柱頭は3裂)。

 

8-10月頃が花期のようですが、

年に何度か花を見ているような気がします。

 

花期・果期が終わると、 地上部は枯れてしまいます。

花期近くにならないと、

そこに生えていることを意識しません。

 

 

葉はとても細く、

見ただけでは茎と葉が区別できないぐらい

触ると、葉のほうが柔らかいので分かります

 

果実は3室に分かれ、

それぞれに複数個の種があります

種子は黒

 

 

種はスイカの種くらいのサイズで、

スイカの種をもう少し薄くした感じです

 

キバナサフランモドキ、果実と種

 

 

 

 

 

 

 

見るには?

 

集落エリアで植栽されたり、野生化している。

花期には

まちなかを歩いて散歩すれば、すぐ見つかる。

 

時期的には8月以降であろうか?

台風などの大雨のあと、

よく開花する気がする。

 

 

道端で見られるので、

ツアーで紹介することはほぼない。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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