夜明・湾岸道路での自生植物(12)タイワンソクズ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどあります。
1種類ずつ順に紹介していきます。
(12)タイワンソクズ(レンプクソウ科・広域分布種)
小笠原でレンプクソウ科自生植物は
本種とトキワガマズミ(固有種)の2種のみです。
タイワンソクズは多年草、トキワガマズミは樹木です。
本州のほうではソクズが自生しますが、
このタイワンソクズは、
分布が台湾を含み、より南方系のようです。
父島での分布は
それほど多くないように感じています。
昨秋の強い台風の攪乱のせいか、
今年は山中に実生での発芽が見られています。
このルートでは
夜明道路(奥村~中央山)の長谷付近の道端で見られます。
和名
タイワンソクズは
「台湾蒴藋」と書きます。
ソクズというのは、
漢方ではサクダクといわれます。
サクダクが
ソクズに転じたものとするという解説がありました。
(真偽は不明)
草丈
大型の多年草で、小笠原では3mぐらいまでのびています。
花
夏期(6-7月頃から)に長期間、
花をつけています。
散房状集散花序で多数の小花をつけます。
花序の中は白花と黄色の腺体が混ざっています。
花は白花5裂、おしべ5、めしべ1(柱頭3裂)。
黄色の壺型のものは腺体で、蜜壺のような役割です。
腺体があって、そこに蜜があるということは、
花の部分では蜜を分泌していないのでしょうか?
葉
葉は対生、奇数羽状複葉です。
小葉は鋸歯があります。
見るには?
本種は道端にあるので、ご自分で探してみることも可能です。
興味があれば、森歩きか景観ツアーなどで、
車で通ったときにご紹介できます。
千尋岩ルートでも少し生えています。
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