胞子葉が特徴のシロヤマゼンマイ
目次
概要
シロヤマゼンマイ(シダ・ゼンマイ科・広域分布種)は、
葉が枯れたような茶色の部分がついているときがあります。
これは胞子葉という、
胞子を専門につける葉です。
胞子葉に対し、
普通の葉は、光合成し、栄養葉といいます。
父島のシダで胞子葉が見られるのはわずかです。
シロヤマゼンマイは葉が二形性です。
普通の葉(栄養葉)と
胞子葉(胞子嚢をつける)に分かれます。
一つの葉柄から普通の葉と胞子葉が両方がある、
部分的二形性のものもあります。
<上の方が栄養葉、下の方が胞子葉>
分布
本種は広域分布種ですが、
小笠原での分布は父島だけです。
広域分布種で、
小笠原での分布が限定されるものは、
何かいわくがありそうです・・
人為なのか、
たまたまそのエリアだけに適応したのか?
そもそもそこだけにたどり着いたのか?
さてどっち??
和名
シロヤマゼンマイは「城山薇」と書く。
ちなみに、
シロヤマとは、鹿児島の城山のことのようです。
ヒリュウシダとの比較
似たシダとして、
ヒリュウシダ(シダ・シシガシラ科・広域分布種)があります。
東平では、
両者が近くで生えているところがあります。
島の南部では、
ヒリュウシダが普通に生えていますが、
シロヤマゼンマイはほとんどありません。
両者は葉の縁でも見分けがつきます。
葉の縁に鈍鋸歯があるのがシロヤマゼンマイデ、
ないのがヒリュウシダです。
また、
ヒリュウシダには胞子葉がありません。
葉の裏に、
胞子嚢群が羽軸の両側に線形につきます。
余談ですが、
ヒリュウシダも父島だけの分布ですね。
ツアーでは
森歩きで、東平なご紹介できます。
父島ではそれほど多くはありません。
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