小笠原マルベリー

トウロウソウ・セイロンベンケイ・ハカラメ


 

概要

 

トウロウソウ(ベンケイソウ科・外来種)は

年末ごろからつぼみが見られます。

翌1‐2月ごろから花期となります。

 

多年草で、草丈は50cm~1m程度です。

花期を迎えると、花茎がどんどんのびてきます。

 

開けた草本しか生えないような岩場や崖地に

野生化しています。

純群落のようになっている場所もあります。

 

分布は父島列島や母島などです。

 

 

 

 

CAM型光合成

 

葉を見ると、かなり肉厚で、

いかにも多肉植物という感じがあります。

乾燥に強そうなのが、見た目でわかります。

 

CAM型光合成という特殊な光合成の仕方が、

暑さや乾燥に強い特徴となっています。

 

CAM型光合成 – Wikipedia

 

 

 

 

長短日植物

 

トウロウソウは長短日植物なので、

花を咲かせるには日照条件も重要です。

 

一定期間の長日(日照11時間以上)のあと、

短日(日照時間13時間以下)が与えられると花をつけます。

終始12時間前後の日照なら花をつける。

 

植物の基礎(花と緑に学ぶ)2 (karakusamon.com)

 

 

 

 

 

 

和名

 

トウロウソウは

セイロンベンケイ、ハカラメなどとも言われます。

 

トウロウソウは「灯籠草」で、

花冠を灯籠に見立てたものですね。

 

セイロンベンケイ(セイロンベンケイソウ)は

スリランカのベンケイソウという意味合いです。

でも、

スリランカが原産地というわけではなさそうです。

(広く東南アジアという意味あいでしょう)

 

ハカラメは

葉から不定芽が出て増えるので、「葉から芽」です。

 

 

 

 

つぼみ

 

 

花期が近づくと茎の先端部から花序がのびます。

つぼみは萼にくるまれていて、徐々に膨らんだのち、

下側が開くと開花状態です。

 

 

 

 

 

花弁が開く前は、薄い色の萼にくるまれています。

その後、下から赤い花弁がのびてきます。

 

萼片も、花弁も4裂です。(4つの花弁が合生し筒状に)

おしべ8、めしべ4心皮(花柱・柱頭4)。

 

全体の形

 

草丈は花茎も含めて50-100㎝ほど

 

葉は肉厚、形は楕円形で鈍鋸歯があります

葉のつきかたは対生

 

 

 

 

 

 

繁殖

 

落葉から不定芽

 

トウロウソウが生えているところで探すと、

地面に落ちた葉から不定芽が出ているのを見つけられます。

 

繁殖は無性生殖で不定芽による栄養生殖です。

要するにクローンで増えています。

セイロンベンケイソウの不定芽形成とその後の生育 (tokai.or.jp)

 

こういう風に増えていくので、

葉から芽(ハカラメ)と言われるゆえんです。

おみやげとしても葉が売られています。

 

 

 

 

ツアーでは

 

島内のいたる所で生えているので、ほとんどのツアーで紹介できます。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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