白花のシュクシャ
目次
概要
’21/7月中旬、中央山園地で、
シュクシャ(ショウガ科・外来種)が開花していた。
シュクシャは
ハナシュクシャとも言うようだ。
花は大柄でわりと長期間見られる。
近づくと、芳香もある。
中央山園地は、
戦前に栽培されたものが野生化して広がったもの。
ショウガ科なので、
地下茎で広がっているものと思われる。
本種が
父島のルート沿いに見られるのはこの園地だけ。
他に野生化している場所はそれほど多くないはず。
もとは薬用植物ということだが、
小笠原では観賞用として植栽されたようである。
栽培種が野生化している場所は、
ほぼ戦前に人が住んでいた場所。
この中央山園地の場所も、
そばに国有林境界見出票があり、私有地とわかる。
戦前は、
父島・母島とも山地の上のほうまで開拓されていた。
現在、山地のほうは、
戦後70数年を経て、ほとんどの場所が森林に戻っている。
ショウガ科の花は大柄だが、
花のつくりはわかりにくい。
「花被片は6(萼片に相当の外花被3、花弁相当の内花被3)、
おしべ6,めしべ1。
外花被3は花の基部に筒状になっている。
内花被は白で3裂し、線形になっている。
後ろから見て細い線形のものです。
おしべは外3、内3で計6。
外の3のうち1は退化し、
2は唇弁の脇に付属片(花弁状)となっている。
内の3のうち、
2は唇弁に、残る1つが機能している。
白くて大きい上向きが唇弁だが、
これは花弁ではない。
おしべ2が唇弁の形になったもの。
下側左右の花弁のようなものもおしべ1ずつ。
棒状にのびて、先端部が桃色で丸い形のものが、
機能しているおしべ1。
葯は内側(めしべがある側)についている。
めしべも、おしべと一体で、細い棒状のものが延び、
先端に柱頭が見える。」
この説明は写真のところでも記載する。
和名
シュクシャは「縮砂」と書く。
生薬で使う「縮砂(シュクシャ)」との混同のよう。
同じ科ですが、属が違っている。
似ているところがあったのだろうか?
縮砂(シュクシャ) – 生薬の玉手箱 | 株式会社ウチダ和漢薬
説明板
実際の様子
茎の先端に花序をつける。
1つの花序から複数の大柄な白花。
花被片は6(萼片に相当の外花被3、花弁相当の内花被3)、
おしべ6,めしべ1。
おしべは外3、内3で計6。
外の3のうち1は退化し、
2は唇弁の脇に付属片(花弁状)となっている。
内の3のうち、
2は唇弁に、残る1つが機能している。
白くて大きい上向きが唇弁だが、
これは花弁ではない。
おしべ2が唇弁の形になったもの。
下側左右の花弁のようなものもおしべ1ずつ。
外花被3は
花の基部に筒状になっている。
内花被は白で3裂し、線形になっている。
後ろから見て細い線形のもの。
棒状にのびて、先端部が桃色で丸い形のものが、
機能しているおしべ1。
葯は内側(めしべがある側)についている。
めしべも、おしべと一体で、細い棒状のものが延びていて、
先端に柱頭が見えます。
全体の形
高さ1.5mほど。葉は大きく、対生。
果実
花期が終わり、
12月ぐらいに果実が見られる。
赤い小さな種子。
見るには?
ルート沿いで見られるのは中央山園地のみ。
景観ツアーや森歩きで訪れる。
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