小笠原マルベリー

侵略的外来種・サンショウモドキの花(’21/9月下旬)


 

侵略的外来種・サンショウモドキの花(’21/9月下旬)

 

概要

 

’21/9月下旬、

サンショウモドキ(ウルシ科・外来種)の花が咲いていました。

小笠原での花期は9-10月ごろです。

 

場所は長崎付近の道路から見える範囲。

サンショウモドキは

米軍占領下(戦後~1968まで)の時代に入ってきた外来種です。

 

本種は侵略的外来種の植物リストに記載されるぐらいのものです。

世界の侵略的外来種ワースト100 – Wikipedia

 

以前にまとめて駆除したことがあり、

その後は、時々見つかる程度ですんでいます。

最近は、道沿いで見つけたら、都レンジャーさんに駆除をお願いしています。

今回もさっそく連絡しました。

都レンジャー|東京都環境局 東京の自然公園 (tokyo.lg.jp)

 

 

本種は雌雄異株の高木性樹木です。

今回見つけたのは、果実があり、雌株でした。

サンショウモドキ – Wikipedia

 

ウルシ科植物は小笠原では自生種がありません。

 

ウルシ科植物のため、かぶれが気になります。

ネットなどで調べても、

本種が明確にかぶれるという記載のものはありませんでした。

ただし、サンショウモドキ属にはかぶれるものがあります。

ですので、かぶれると思って、対処するのがよさそうです。

 

なお本種は香水などでの利用があるようですね。

サンショウモドキ果実油(化粧品):Cosmetic-Info.jp

 

 

 

 

 

和名

 

サンショウモドキは「山椒擬」と書きます。

 

サンショウの仲間(イヌザンショウ)に似ているからのようです。

何かに似ているから、擬(モドキ)です。

 

とは言っても、サンショウの仲間はミカン科です。

本種はウルシ科で科も違います。

 

こういうのはたまにある話しですね。

たとえば、ツゲはツゲ科ですが、イヌツゲはモチノキ科。

 

 

 

 

 

実際の様子

 

 

みつけた株

道路沿いから近いですが、手前の樹木に隠れて目立ちません

樹高2-3m程度になっていました

 

集散花序の先にごく小ぶりな白花が多数ついています

 

小花がたくさんついてます。

これは雌花です。

 

雌株の花(雌花)は白花5弁、
ふくらんだめしべ1(柱頭3裂)、退化したようなおしべ5

 

雄株の花(雄花)は白花5弁、おしべ5でした

めしべは退化しています

 

 

青い(緑)の果実もついていました

サイズはごくこぶりで直径5mmほどで、多数つけています

青い果実、のち赤くなるようです

 

 

葉のつきかたは奇数羽状複葉

 

 

 

 

 

見つけたら?

 

侵略的外来種ですので、

環境省などの行政関係に連絡いただくと幸いです。

 

小笠原自然情報センター:トップページ (ogasawara-info.jp)

 

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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