広域分布種なのに、和名は「ムニンシダ」
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広域分布種なのに、和名は「ムニンシダ」
概要
ムニンシダ(チャセンシダ科・広域分布種)。
小笠原(の)シダという意味ですが、広域分布種なのです。
国内では小笠原だけなのですが、
海外は台湾や旧世界熱帯地地方などに広く分布するようです。
国内では小笠原でしか見られないから
和名にムニンがついたのはわかります。
でも、
形態などの特徴をあらわす言葉をなぜつけなかったのでしょうか。
初出を知りたいものです。
小笠原での分布は父島、兄島、母島などです。
父島では山道沿いでも見ますが、
それほど多くはないように感じています。
普通、沢沿い・湿っぽい場所の岩場に生えています。
本種の葉は
やや変形したひし形で特徴的です。
和名
ムニンシダは「無人羊歯」と書きます。
つまりは
小笠原のシダということなのです。
ムニンは、
かつて無人島(むにんじま)と言われていた名残で、
小笠原のこと。
樹木にも
ムニンノキというのがあります。
生えている様子
岩場の上に生えている個体
すぐ下は沢のある場所
.
葉身は単羽状複生
葉の形は
ひし形を細くし、非対称の形にしたようなイメージ
羽片の長い側の縁は鋸歯となっている
先端の頂羽辺は、それより下の側羽片より大きめ
胞子嚢群は中肋から線形で複数本並びます。
見るには?
父島ではムニンシダの生息地は限られています。
そのため、ツアーで紹介することもあまりありません。
しいて言えば、
千尋岩コースでは道沿いにあるので、紹介できます。
興味のある方はお知らせください。
参考
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