「坂の上の雲 全8巻」(司馬遼太郎)
目次
概要
単行本初出1969年、
「坂の上の雲」(司馬遼太郎)。
単行本としては全6巻として、
のちに文庫本としては全8巻です。
文春文庫『坂の上の雲 一』司馬遼太郎 | 文庫 – 文藝春秋
本書は
準備から執筆と10年近くかけての大作です。
内容
冒頭は、
「まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている。」
という、あまりにも有名な一文から始まります。
主人公は
秋山真之、秋山好古、正岡子規の3人です。
正岡子規は、
物語の前半早いうちに亡くなります。
全編を通しての主人公は、
秋山真之、秋山好古の2人です。
ただし、日露戦争では
秋山真之、秋山好古だけには焦点を当てていません。
3巻中盤から8巻終了まで、
日露戦争を丹念に描きます。
日露戦争物語としてもいいぐらいです。
日露戦争では
児玉源太郎、乃木希典、東郷平八郎なども主役級です。
日露戦は、多くの戦死者を出しながら、
歴史が示す通り、日本の勝利で終ります。
日露戦争が終わってからは
残りの文章はわずかです。
著者も精魂尽き果てたのかもしれませんね。
好古、真之のその後の人生も、
短く書かれている程度です。
物語の最後は、
好古の死期をさまよいながらの言葉で終ります。
「奉天へ。━」。
参考:二十八糎榴弾砲
参考:三笠
前の記事へ
次の記事へ