父島・兄島に残る陸軍標石「父島要塞地帯標(まとめ)」
目次
概要
父島・兄島には山中の複数箇所に
「父島要塞地帯標」の標石が残る。
父島要塞築城史 (ogasawara-mulberry.net)
個別にはすでに記事にしているので、
ここで一覧としてまとめておく。
地帯標のある場所は
下記の資料を見ると、おおむね合致するのが分かる。
要塞地帯法実施の件 (archives.go.jp) (p74-82あたり)
大正10年4月23日付で
要塞地帯標植立の報告もなされている。
他に中山峠などでは
昭和16年に設置されているのもある。
これはさらに調査を要する。
要塞地帯標にに書かれている文字は
正面が「父島要塞第*地帯標」(*は一から三)、
右側面が地点番号「第**号」(**は数字)、
左側面は日付で「大正十年三月五日」
(昭和十六年一月十日の日付もあり)、
後面は「陸軍省」である。
正面上部は英語で、
S.M.(Strategic Mark Monument 戦略監視の碑)
2nd Z. = SECOND ZONE
これは
「 1だと、1st Z. = FIRST ZONE
2だと、2nd Z. = SECOND ZONE
3だと、3rd Z. = THIRD ZONE 」
大正10年設置
境浦付近 第一地帯標
境浦付近の山中尾根筋にある
要塞地帯法実施の件 (archives.go.jp) (78p)
夜明山 第二地帯標
夜明山東側、海側の山中にある
要塞地帯法実施の件 (archives.go.jp) (78p)
兄島 第二地帯標
兄島南東部の家内岬が要塞地帯だったため、
兄島にもこの地帯標がある
これは台地上に残っているもの
日付は大正10年3月5日、父島要塞第二地帯標
要塞地帯法実施の件 (archives.go.jp) (p80)
兄島は万作浜から家内岬までは
軍道や電柱のなごりが残る
昭和16年設置
中山峠・袋岬 第二地帯標
中山峠と袋岬にそれぞれある
衝立山
ルート沿いとは別の西側ピークにある
地帯標を見るには
観光ルート沿いで紹介できるのは
中山峠のものだけだ。
ここは戦跡ツアーではなくて、
森歩きで行くことが可能である。
戦跡ツアーでも行くことは可能だが、
往復で1時間以上はかかる。
他の戦跡はない。
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