『「南進」する人びとの近現代史』( 後藤乾一)
目次
概要
2019年8月発行、
『「南進」する人びとの近現代史
小笠原諸島・沖縄・インドネシア 』( 後藤乾一)。
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戦前、
南進した5人の人物に焦点が当てられている。
南進先は小笠原諸島・沖縄・インドネシアなど。
全5章のうち、
4章が小笠原がらみで、読む価値は十分ある。
ただし、全体で400ページを超える。
価格もかなり高め。
小笠原がらみでは、
1章、ジョン万次郎・平野廉蔵、2章、鍋島喜八郎、
3章、服部徹、5章、勢理客文吉。
万次郎以外は
一般的な知名度が低いかと思う。
4章、又吉武俊は、
沖縄とインドネシアで、小笠原にかかわりがない。
小笠原関連人物について
中濱万次郎
万次郎は、
通訳や捕鯨で、複数回、小笠原を訪れている。
捕鯨以前から、
次項の平野とは交流があった。
平野簾蔵
平野は新潟の富裕な廻船業者。
平野船壱番丸の所有者。
1863年、
万次郎が捕鯨にかかわった時の船がこの船。。
鍋島喜八郎
鍋島は、佐賀・鍋島藩主の一族の人。
明治時代、
東邦組を設立し、農漁業で小笠原にかかわる。
明治時代の父島大地主。
今でも、子孫がかなり土地を持っている。
扇浦方面では、
鍋島と書いた私有地立入禁止の所がある。
服部徹
服部は
ジャーナリストであり、南進論者。
農学の専門家でもあり、
「小笠原嶋物産略誌」の編者である。
小笠原にも一時期住んでいた。
「南進」だけではなく、
「北進」にも多少かかわった。
勢理客文吉
勢理客は、初期の硫黄島への移住者。
彼の母は、現在も父島に住むⅯ家の人。
戦時中、インドネシアで従軍。
戦後も、日系インドネシア人として、
インドネシアで暮らし続けた。
身内が伊豆大島に在住し、
何度かそこを訪れてはいる。
参考:登場人物・関連人物
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