夜明・湾岸道路一周での自生植物(2)シマモクセイ
目次
はじめに
夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は
90種類ほどあります。
1種類ずつ、順に紹介していきます。
島一周 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
(2)シマモクセイ
シマモクセイ(モクセイ科・広域分布種)は、
雌雄異株の高木~中低木です。
小笠原では中低木のイメージで、
父島では乾いた乾性低木林でもよく見られます。
ふだんはそれほど目立たない樹木ですが、
花期には芳香が漂ってきて、存在を意識します。
花は白っぽいので、
本州のギンモクセイに似た感じでしょうか。
小笠原での分布は父島列島や母島などです。
父島では、
低木林、林縁、道路沿いなどで見られ、
個体数も多いです。
小笠原で自生のモクセイ科植物は
本種とムニンネズミモチの2種です。
このルート沿いでは
夜明道路・湾岸通りとも見られます。
特に夜明道路の奥村から中央山にかけては
各所で見られます。
和名
シマモクセイは「島木犀」と書きます。
南西諸島などで自生するモクセイの仲間なので、
シマモクセイでしょう。
モクセイ(木犀)は
キンモクセイやギンモクセイなどを指します。
もともと本州にはなかった樹木です。
モクセイ(木犀)は漢名の音読みののようです。
樹皮がサイの皮に似ているということです‥
島ではかつて、
ナタオレノキ(鉈折れの木)と呼ばれていました。
鉈が折れるくらい材がかたいということですね。
似たような意味合いの島名としては
アレキサンドル(アックス・ハンドル、斧の柄)があります。
これはシャリンバイのことです。
このシリーズですぐに出てきます。
葉と果実
葉は対生で、葉先は尖っています。
果実は楕円形(縦1.5cmほど)で黒く熟れます。
ちなみに、
本種は雌雄異株なので、果実がつくのは雌株のみ。
花
雌雄異株なので、
雄花と雌花(両性花)で違いがあります。
雌雄の花ですが、
花冠は白4裂、おしべ2、めしべ1です。
11月頃花期ですが、さわやかな芳香が漂います。
雌株(両性株)の花
雌花(両性花)は、
めしべの柱頭がおしべの位置くらいまでのびています。
雄株の花1
雄株の花2
雄花は、
めしべが退化して、おしべの位置までのびていません。
奥の方に見える程度です。
雌雄は、
おしべよりめしべで比べるとわかりやすいかもしれません。
見比べてみてください。
ツアーでは
本種は林内に限らず、
山地の道沿いでも生えています。
ほとんどのツアーで紹介できます。
雌雄の比較などは森歩きツアーで紹介できます。
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