現在は外来種とされるチクリンカの花
現在は外来種とされるチクリンカの花
現在は
外来種とされるチクリンカ(ショウガ科・外来種)の花です。
施設での栽培個体やごくわずかですが、父島で野生化個体があります。
固有種とされていた時期は
その野生化個体のある場所がわずかな自生地とされていました。
旧ブログでは、かなり前の2006年4月、
外来種とされる見解があることを書いています。
https://ogasawara-mulberry.seesaa.net/article/386992361.html
植物研究雑誌 80(6): 361–363(2005)
絶滅危惧1A類チクリンカ(ショウガ科)の正体」で書かれています。
:http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_080_361_363.pdf
花のつくりを説明します。
簡潔に書くと、
花被片は6(萼片に相当の外花被3、花弁相当の内花被3)、おしべ6,めしべ1です。
外花被3は花の基部に筒状になっています。
内花被3は白で3裂(上側1,下側2)です。
大きく桃色で大きいV字のものが唇弁ですが、これは花弁ではありません。
おしべ2が唇弁の形になったものです。
おしべは外3、内3で計6です。
外の3のうち1は退化し、2は唇弁の脇に付属片となっています。
内の3のうち、2は唇弁に、残る1つが機能しています。
棒状にのびていて、先端部が桃色で丸い形のもの、機能しているおしべ1です。
葯は内側(めしべがある側)についています。
めしべも、おしべとくっつくように、細い棒状のものが延びていて、
先端に柱頭が見えます。
かなりわかりにくいですね。
草丈は2Mほどですが、
大きいものは3-4Mほどまでのびています。
和名のチクリンカ、漢字で紹介されているのがほとんどないのですが、
わずかに出てきたのが「竹林花」です。
正解でしょうか?
現在、野生化個体のある場所は私有地の柵の中。
柵のそばに生えているので、観察は外からもできます。
中への立ち入りは管理されている方の了解が必要です。
前の記事へ
次の記事へ