小笠原マルベリー

夜明・湾岸道路一周での自生植物(8)クワノハエノキ


 

はじめに

 

夜明・湾岸道路一周で見られる自生植物は

90種類ほどあります。

奥村・旭橋から時計回りで、

主には見られた順に紹介していきます。

 

 

 

(8)クワノハエノキ(アサ科・広域分布種)

 

かつてはムニンエノキ・固有種とされていました。

現在は小笠原のものも、

クワノハエノキ(広域分布種)という見解となっています。

 

高木性の樹木ですが、

父島では目立つほど大きいのはめったにありません。

 

自生種では数少ない落葉樹です。

 

小笠原では

アサ科のエノキの仲間は2種のみです。

ウラジロエノキとクワノハエノキ

(どちらも広域分布種)です。

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(7)ウラジロエノキ

 

このルート沿いでは

夜明け道路沿いでぽつぽつと見られます。

 

 

 

 

 

これが葉です。

クワの葉に似ているからクワノハエノキなのです。

 

オガサワラタマムシは

本種を食草にしたり、卵を産み付けたりしています。

夏場は本種を集中的にチェックすれば、

たいがい見つかります。

 

小笠原(父島)で比較的見つけやすい天然記念物

 

10月ごろ落葉

その後すぐ新葉を展開します。

新葉の展開とともに、花期を迎えます。

 

新葉が広がる様子

 

新緑のクワノハエノキ(’23/11月初旬)

 

 

 

 

 

花期は11-12月頃ですが、

花を見ることはめったにありません。

あまりつけないのか?小さいので気づいていないのか?

さてどちらでしょうか?

 

花は雌雄同株ですが、

花は両生花・雄花が分かれています。

花被片4は共通です。

 

花被片4ですが、雄花はおしべ4が目立ちます。

おしべと花被片が重なったようになっています。

 

花被片4ですが、

両生花はめしべの柱頭2裂が目立ちます。

奥におしべ4もあります。

 

両生花と雄花があるから、

実質、両生花が雌花の役割ですね。

 

クワノハエノキ開花中(’23/10月下旬)

 

 

 

 

果実

 

 

果実は径が1.5㎝ほどの球形

 

 

 

 

 

 

見るには?

 

道路沿いや林縁など比較的明るい所で見られます。

あまり目立たない樹木で、

印象に残らないかもしれません。

 

各種ツアーでご紹介できます。

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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